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異世界の黒砂糖 ~最初に出会ったのは死にかけの奴隷だった~  作者: tatakiuri
第二章 氷雪の大地、沈まぬ陽光の彼方より
40/55

40.櫓を振るうは神の失くし児



「フッ!」

 フレデリカが《壊心の剣ハートブレイカー》を右薙ぎに振り抜くその速度は、常人が短剣を振るうそれとほぼ同じだった。それほどの勢いで振り抜かれる18メンスの大剣が起こす斬撃の威力は、最早戦闘という行為における常識を逸脱していた。

 それは最早“攻撃”ではない。“災害”と言ってもよかった。

 大剣の刃が通過するその軌道上にいた十体の《ワーリザード》の身体が残らず両断され、巻き起こった膨大な風圧が、切り離された上半身を天高くに舞い上げる。投げ上げたわけでも、突き飛ばしたわけでもない。ただ剣を振ったその余波だけで、魔物の死体が宙を舞ったのである。


「ン……ッ!」

 続けてフレデリカは身体全体を大きく動かし180°後方へと振り返りながら、その勢いのまま今度は左横薙ぎを放った。

 後は同じだ。その剣の軌道上にいた全て―――文字通りの全てが切り裂かれる。たった二度の斬撃で、彼女の周囲八方を囲んでいたトカゲの群れが一掃された。

 それだけではない。大剣が起こす斬撃の風圧はその刀身の届かない、リーチの向こう側にまで及び、この無慈悲な殺戮から何とか逃れた他の魔物達をも、その叩きつける嵐のような突風で吹き飛ばした。吹き飛ばされた魔物は別の魔物の身体に投石のごとくぶつかり、転倒させる。そうしてドミノ倒しになった《ワーリザード》達が、さながら団子となって地面の上に重なり、身動きが取れなくなる。なまじ数が多いことが逆に仇となった。


 そして、その隙を見逃す《勇者ドレッドノート》ではない。

「―――!」

 周りから敵が一掃されたのならば、今度はこちらから近づけばいい。

 彼女は大地を蹴り、遠方で立ち往生している敵の固まりに迫った。その移動は一瞬だ。彼女の脚が動いたその瞬間にはすでに、フレデリカの身体は敵の目の前にまで躍り出ていた。

 踏み込んだ足が大地で踏ん張るその衝撃だけで、乾いた土がミシリという音と共に僅かに陥没する。


「セアッ!!」

 普段の物静かで、ともすれば何を考えているのかもよく分からない彼女からは少し結びつかないような、鋭く荒々しくそして凛々しい雄叫びと共に、半ば突くような勢いで斜め上に斬り上げられた《壊心の剣ハートブレイカー》が、一箇所にまとまった敵を残らず串刺しにし、そのままその腹を、あるいは頭を千切るように裂いていく。

 引き裂かれた魔物の死骸はそのまま勢いよく飛ばされ、赤黒い液体と固形物の混じった飛沫となって飛び散り、そして戦場に降り注いだ。

 今しがたまで生きていた自らの同胞()()()()()をその身に浴びながら、このあまりに凄惨な殺戮を目の当たりにしてもなお、《ワーリザード》達は前進をやめることなくフレデリカを取り囲もうと迫りくる。

 その表情のない顔からは、やはり恐怖も、何も見えない。まるで生き物ですらないかのようだ。戦闘における模範解答を反射的に実行し、思考というものを排除するアマラの戦い方とも違う。

 こいつらは、“戦闘”という現象を実践するためだけに存在する、ただの“単位”だ。およそ4,000体の《ワーリザード》という、それだけの要素オブジェクト

 フレデリカにはそう感じずにはいられなかった。


 が、それもただの“感想”でしかない。これから死にゆくモノ達に対しては無用なものだ。

 彼女は大剣を担ぐように上段に構え直し、そのまま勢いよく叩きつけるように振り下ろした。

 真っ直ぐに叩きつけられる刃をまともに受けた数体の《ワーリザード》を待ち受ける結果は、最早切断ですらなかった。魔物の肉体は真っ二つどころかバラバラに砕け、いくつかの肉片にまで分解され弾けた。勢いよく飛散した血液がそのまま風圧に乗って、さながら“赤い霧”のようになっていく。

 叩きつけられた刃の衝撃により、その周囲にいた魔物も再び倒れ、膝をつく。そこをすかさず、横一文字に薙ぎ払う。

 十字を斬るかのような二度の斬撃により、二十に達しようというトカゲが、物言わぬ肉塊と成り果てる。


 フレデリカのその戦いは、明らかに人間の行うそれではなかった。

 そもそも、18メンスもの長さから来る膨大な質量を持つ《壊心の剣ハートブレイカー》で、これだけ素早い斬撃を繰り出すというのは、人間の肉体ではまず無理なことだった。

 せいぜい1メンス強しかないその細く短い腕に詰め込めるだけの筋肉と骨では、絶望的に強度が足りない。こればかりは、修行だとか鍛錬だとかではどうしようもない、構造上の理屈だった。

 だとすれば、何故彼女にはこんなことが出来るのか。


―――またしても語弊のある表現を使ってしまったことになるが、実際のところ、彼女は魔術を使ってはいない。

 だがそれも、あくまで()()()()()で、の話だ。

 魔術というものはそもそも、自然現象の再現だ。となれば、その逆とてあり得る。魔術で再現しうる事象というのは、すなわち人の意思とは無関係に、自然にも起こりうるということなのだ。

 それは人の肉体。そこに宿る力にしても例外ではなかった。



        ※



 遠くに見える、フレデリカが起こす殺戮の“赤い霧”。

 それを眺めながら、ニイハラは続けてグレンマレィに呼びかけた。戦場の只中で呑気なものであるが、彼の発動する《鋼鉄の主マスターオブパペット》は、引き続き自動的に敵を攻撃している。


「彼女、魔術で攻撃せずに自分の身体だけで戦っている。姿をはっきりとは見ていないが、魔術と思しき根源エーテルの痕跡が感じられないからそれは確かだろう。……それで、()()だぞ。明らかにまともじゃない。《頑強ストレングス》を使っているとしか考えられん」

 魔術により肉体を強化しなければ、あれだけの戦いは絶対に出来ない。しかしそれは、燃費がいいとされる“体技”を用いた戦闘で、わざわざ根源エーテルを消費しているということだ。

 あえて乱暴な言い方をすれば、それは“非効率的”なのである。

 そう指摘するニイハラの問いに、マチェットを振るい、杖を触媒に魔術を繰り出す手を止めることなく、無精髭の男は応えた。

「いや、魔術は使っちゃいないよ。少なくとも、そう区別カテゴライズ出来るようなものはな」

「そんなはずはない」

 そう否定するニイハラであるが、その瞬間には、彼はグレンマレィの返答の真意というものに合点がいった。


「―――いや、そうか……。彼女は詠唱も術式転写もしていない。本人の意思とは無関係に、根源エーテルが筋力として還元されているんだ」

「そういうこと」


 フレデリカは無意識の内に、自分の肉体に宿る生命力を燃料として燃やしていた。その結果、彼女の身体は純粋な“力”という概念そのものによって突き動かされ、人間の限界を突破した能力を発揮しているということか。

 そう、()()()()()()()()()だ。


 グレンマレィが続けて、ニイハラに語りかける。

「“失くし児ロストチャイルド”って知ってる?」

「いや、初耳だ」

「まぁ、別に難しいことじゃない。人間としての範疇を超えるなんらかの能力を持った者。努力や才能の有無じゃない。絶対に人では到達出来ない―――人間という生物として到達しちゃいけない領域に、なぜだか到達してしまった連中のことを、一部の人間がそう呼ぶ。“神様”が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。過失により生まれた児。つまり“失くし児ロストチャイルド”さ」

「“神様”ねぇ……」

 グレンマレィの言っているそれは違うものを表しているのだとは思うが、ニイハラとしてはあのだらしのないダンディな男の顔を思い浮かべることしか出来ない。


「フレデリカは()()なんだよ。別に、普段のあいつは特別怪力だとかそんなことはない、普通の女の子だ。……けど、一度戦いが始まり、彼女が少しでも戦う意思をもてば、その身体はたちまち、生命を薪としてくべる内燃機関に早変わりする。

 手加減しても意味はない。腕を振り、足を前に出す度に、とんでもない量の根源エーテルが単純な力へと変換されていく。その変換効率は、単なる《頑強ストレングス》の魔術とは比べ物にならない。どれだけ優秀な魔術師が高精度の魔術を使ったとしても、力比べであいつとやり合うのは無理だね。指一本どころか、触れもせず仰いだだけで倒されるだろうさ」

 そう語るグレンマレィの声音は、“移ろいの民”の仲間を自慢するようであり、同時に人智の及ばぬ怪物に対する畏れのようなものもあった。そしてそれらに混在して、どこか物悲しさも感じさせた。

 その物悲しさの所以というものも、ニイハラには分かっている。

 あの色男の“神様”の顔が浮かんできたついでに、彼の語っていた言葉も思い起こされた。


 『人間には限界があり、それを過ぎた力は逆に身を滅ぼす』


 人の限界というのは、すなわちニイハラのことだ。そう認識するニイハラ自身むず痒くて寒イボが立ってくるような表現ではあるが、それが紛れもない事実なのだ。

 彼は、肉体にせよ魔術の知識にせよ、人がこれ以上到達し得ない領域にたどり着いている。たどり着いたというか、ヘリコプターで運んで送ってもらったようなものだが。

 そしてフレデリカは、その限界点を明らかに超えていた。ニイハラだって、あんな滅茶苦茶な戦いは出来ない。18メンスの大剣をその身一つで振れと言われたら、その言った本人の頭を刃先に擦りつけて痛い目を見させているだろう。

 まぁ、それはそれとして。となれば、限界を越えたその先に、過ぎた力がもたらす破滅が彼女を待っているのだ。


 ニイハラはグレンマレィに対し、険しい顔で言い返す。

「だとしても、あんなことをしてたら身体が保たないぞ。人間が形ある肉体を持っている以上、そこにある根源エーテルも無限じゃないんだ。いずれは底をついて、彼女の生命力はなくなる。そうなったら、フレデリカはどうする。……今まではそれでも何とかなってきたかもしれない。だが、これだけの規模の敵を相手にした経験は、彼女には他にあるのか?」

「……いや、ない。“移ろいの民”としても、今回の戦いは前例にないものだ」

「つまり、全く未知の領域に踏み込んで、なおのこと彼女は無尽蔵に生命を燃やしながら、あんな戦いを続けてるってわけだ。これじゃ、いつ死んでもおかしくない。あんたらは自分達の仲間を、そんな危険に晒しているんだぞ。戦いの負担を全部押し付けてな。それが分かって―――」


「ニイハラ。お前さん、どうやらひとつ思い違いを起こしているようだから言っておくが。僕達は全員そんなことは承知の上だ。彼女が無茶なことをしているってことは。

 だとして、それじゃどうする?この戦い、敵の数は膨大だ。フレデリカに力を温存させて、戦わないようにしたとしよう。そうすれば、たった300前後の軍勢にその十倍以上の魔物が一斉に襲ってくることになる。それだけの数、僕には到底捌ききれない。呆気なく飲み込まれて終わりだ。そもそもの話、戦いの中で死ぬかもしれないなんて危険は、ここにいる誰にも等しくあるだろう。僕もお前さんもそうだろうが。

だっていうのに、あの子に何もさせずに傍観させておけとでもお前さんは言うのか?一度戦えば、敵が全滅するか、自分が死ぬかしかない。それでもなお、誰かのために―――そのままじゃ死ぬしかない誰かを生き残らせるために自分の生命を担保して戦うと言う、あのフレデリカ・マーキュライトに。

 ……この作戦において、あいつを前面に出すというのは合理的な判断だし、犠牲を最小限に抑えるにはそれ以外の選択肢は取りようがない。別の手段を取れば、死ぬのが彼女一人から、百人規模の再征者レコンに変わるだけだ。

 あるいは、別の誰かに頼るか?戦うと死ぬから代わりになんとかしてくれって、どこかにいるお手すきの再征者レコンに頼むかい?そんな奴他にどこにもいないから、僕達が出てくるしかなかったんだろうが。そうだろ。

 彼女の身を案じて忠告してくれること自体は有り難いがね。何も知らないんなら、口を挟まないでくれ。いいか、僕達はな……だから僕達はな。フレデリカが少しでも無茶しないように、彼女への負担が少しでも減るように、せめて出来る範囲で敵を引きつけて精一杯戦ってるんだよ。人間の限界の瀬戸際で、必死こいてさ。

 僕だって死ぬ気になれば、今すぐにでも彼女の傍に行って、一緒に戦ってやるとも。でも、それでもし本当に死んだとして、フレデリカは満足してくれるのか?誰かが死ぬことを自分が死ぬことより哀しむような彼女に、あの世から謝る手段をお前さんは知っているのか?え?《貴人ノーブル》さんよ」


「……悪い。確かにあんたらの事情を俺は何も知らなかった」

 ニイハラには、そう応える以外になかった。

 確かに、グレンマレィや、あるいは他の再征者レコンにしてもそうだが、今のフレデリカのように敵陣の奥深くにまで切り込んで戦うなんて芸当は出来ないだろう。それこそ生命を無駄にする行為だ。

 かといって、それでは皆で仲良く正面からぶつかろう、なんてことになっても、結局は数に押されて多数の犠牲者が出てしまう。それを防ぐためには、最も優れた能力を持つ誰かが全ての負担を背負い込んで、敵を引きつけるしかない。その役を負うのがフレデリカなのだ。彼女が無茶をしなければ、他の誰かが大勢死ぬ。だからフレデリカは戦う。その生命を燃やし尽くし、死という結果を迎えるかもしれないと知りながらも。

 そう決意した経緯も、それだけの意志も知りえないニイハラには、それこそ口を挟む権利はない。


 戦場に、沈黙が流れる。

 実際のところは、《鋼鉄の主マスターオブパペット》が操作する丸鋸が敵を切り裂き、グレンマレィの放つ魔術が魔物の肉を焼く音と、それに伴う、まさしく首を締められたトカゲが挙げるような断末魔が辺りから響き、決して静かではない。

 それでもニイハラには、重苦しい、身が凍えるような沈黙が感じられた。


 確かに、フレデリカの戦いを止める権利は彼にはないだろう。

―――しかし、それならば。

 ニイハラは沈黙を破り、グレンマレィへと呼びかけた。

「なぁ、聞いてくれよグレンマレィ」

「それはそれとしてさぁニイハラ」

 しかし、それと同時にグレンマレィの方もまた、同じくニイハラへと声をかけた。


 互いの声が重なり合い、『何事か』と眼を丸くして顔を見合わせる二人。

 何が嬉しくてこんなおっさんと、いがみ合っているようで実は相思相愛な男女を描いたラブコメ漫画みたいなことしなければならんのだ気持ち悪い―――という気持ちは口には出さないニイハラ。

「どうぞどうぞ。話があるならあんたから先に言ってくれ」

 と、無精髭に発言権を譲る。

「そうかい?いや、さっきは怒鳴るようなことを言って悪かったな。気を悪くしないでくれ。……それにしてもお前さんこそ、とんでもない戦いぶりだな。参考にされるどころか、逆にこっちが自信をなくしちゃうよ」

「おだてたって何も出やしないぞ」

「いや、そうもいかん。出すもの出してもらうぞ。僕からもひとつ頼みたいことがある。……彼女を―――フレデリカを援護してやってほしい。お前さんのその戦いを見れば分かる。この戦場で、あいつと肩を並べて戦える奴は、ここに一人しかしない」


 先程まで口論していた矢先での、これである。口にしたグレンマレィ自身、無茶な要求だということは理解していた。

 だが、それでもだ。

 このまま“失くし児ロストチャイルド”の異端。根源エーテルを消費して還元される力を使い続ければ、フレデリカは遠からず死ぬ。それを防ぐための手段が一つだけある。

 誰かがもう一人敵陣の奥へと切り込んで、フレデリカが相手する敵の一部を引き受けるのだ。倒すべき敵がいなくなれば、その分剣を振るう必要もなくなる。腕を動かすだけで根源エーテルが失われるというのなら、そもそも動かさなければいいのだ。そうすれば、彼女の生命力の消耗を抑えられ、その生命を助けられるかもしれない。

 それをニイハラにやらせようというのだ。

 グレンマレィの言葉には、嘘や世辞の類はなかった。彼は実際、この戦場でフレデリカと同等の―――あるいはそれ以上の能力を持つ者は、ニイハラしかいないと確信していた。それは、巨大な四つの武器を同時に扱うその特異な魔術により現在進行系で積み重ねられている戦果スコアと、その上でなお涼しい顔をする不敵な態度が証明している。

 フレデリカは、魔術を使うことができない。莫大な筋力を生命力から得る以外には、彼女はほとんど根源エーテルの恩恵を受けることが出来ないのだ。せいぜい、出来合いの術式が刻まれている魔術道具や、他者の発動した魔術を使う程度のことで精一杯だった。《壊心の剣ハートブレイカー》を収納する《圧縮コンデンス》も、彼女自身では発動出来ないから、グレンマレィに頼るしかなかったのだ。

 “失くし児ロストチャイルド”としての特異な体質のためだろうか、自らの意思で根源エーテルを操作し事象を引き起こすということが、どうしても出来なかった。そのため、他の再征者レコンが魔術で済ませることも、自らの肉体のみで行うしかなかった。高所から飛び降りれば、その衝撃を直に受け止め、敵が遠くにいるのなら、その分武器も長くして無理やり届かせようとした。

 他にやりようはない。彼女はどうしても、あんな異様な大剣を振るい、あんな地獄のような戦いをするしかないのだ。


 だがもし、そんな彼女が持っていないモノ―――魔術の業を他の誰かが補うことが出来れば、それはフレデリカにとってこの上ない助けになるだろう。

 そんな期待を込めたグレンマレィの申し出だったが、それを聞いたニイハラは、特に驚くでもなく怒るのでもなく、ただ視線を離してそっぽを向くだけだった。その冷然とした態度から察せられる答えは、決して良いものではなかった。

「(ダメか……。そりゃそうだ。今しがた話したばかりじゃないか)」

 グレンマレィにもまた、落胆はない。

 元々無理な提案だった。並大抵の再征者レコンでは、フレデリカの援護に回ったところで犬死するだけだと、声を荒げたその舌の根も乾かぬ内にこんなことを頼まれたところで、快く引き受けてくれるわけがない。

 この結果も、仕方がないことだと受け入れるしなかった。


 が、その次の瞬間だった。

 グレンマレィから顔を逸したまま、ニイハラが口を開く。

「前々から思ってたが、あんたと俺って案外気が合うのかもしれないな。戦い方も似てるし、声はカブるし、基本不真面目だし。なんか他人の気がしなくて気持ち悪くなってきた」

「……あんだって?」

「ひとまずあんたに先に言いたいことを言ってもらったわけだが、……()()()()()()()()()()()()()()()()()

「―――それを聞いた僕の中での推測がもし正しいとすれば、ニイハラ。お前さんは最高の男だよ」


「お褒めに預かりどうもどうもありがとう。ちょうど俺も、今あんたが頼んだことを実行しようと考えてたんだ」



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