8、周りに公言するメリット
書籍発売まで2ヶ月をきりました。
え? まだ2ヶ月もあるのかって?
創刊ということもあり、非常にゆったりしたスケジュールで進めて頂いています。
いえ、出版社の方はきっと寝る間もないほど忙しいのだろうと思いますが。
エッセイの各話の最初に出版までの作業のあれこれを書けるかと思って空けているのですが、特に何事もありません。
私の場合は改稿作業も校閲もプロフィールなども提出し終えています。
人によっては2ヶ月前なんて、改稿と校閲で寝るヒマもない時期じゃないか、なんてこともあるかと思いますが、私は幸いゆったり過ごせています。
サインを練習しておいてくれ、などと言われ、私のサインなんかホントに欲しい人いるかしら? と思いつつ調子にのって練習しております(笑)
では今日の本題に入ります。
『周りに公言することのメリット』ですね。
ここまでデメリットばかりを述べてきましたが、もちろんメリットもあります。
私が唯一メリットだと思うことは。
『執筆時間の確保』
これに尽きます。
周りに告げることで、どうしても今日だけは執筆に集中したいという時に、部屋にこもる事を家族に納得してもらうことが出来ます。
私は主婦であると共に、フルタイムではありませんが仕事も持っていますので、内緒で時間を作るのが結構大変です。
二年前までは、一週間に数時間あればいい方で、全然時間のとれない時期もありました。
これが家族に協力してもらえれば、全然違ったのかもしれません。
ですが、例えば何かの新人賞でも獲って、『仕事』という体裁を持てていたなら胸を張って「だから協力してちょうだい」と言えるのですが、趣味で楽しんで書いているだけなのに、「協力して」とはなかなか言えないものでして……。
だからとにかく賞を獲って本を出したい時期がありました。
そうすれば自分の時間を堂々と確保できると思ったから。
ですが、残念ながら力及ばずあと一歩までいっても、それ以上はいけませんでした。
ただ、今回書籍化の作業をしてみて、あの頃、万が一にもまぐれで賞を頂いたとしても、責任ある改稿作業を出来ただろうかと想像するとゾッとします。
時々、処女作で書籍化することになったという人もいるようですが、相当苦労されたのではないかなあと思います。
いえ、やはり才能のある人は処女作でもサラリと改稿できるのかもしれませんが。
私は絶対無理だっただろうなと思います。
そのへんの詳しい話は後日するとして、今回は公言することのメリットの話ですね。
やはり本など出すと、一緒に喜んでくれて応援してくれるというのは嬉しいです。
親などもきっと喜ぶのだろうなと思うのです。
喜ばせて親孝行したい気持ちはもちろんあります。
ただ、これは諸刃の剣にもなります。
すべて順調で、本がばんばん売れて、ネットでも嬉しい感想ばかりが書かれて大人気だったらもちろん問題はありません。
ですがそんなにうまくいかない人がほとんどなのが現実です。
本が全然売れず、厳しい感想がいっぱい書き込まれたら、親というのは本人以上に傷ついて悲しみます。
ひどい感想などがあれば、私以上に腹を立て、反論までしようとするかもしれません。
私が気にしないようにしても、家族の気分に巻き込まれてしまうでしょう。
正直、私よりも家族が様々な浮き沈みに平静でいられるか心配です。
たとえば本まで出さなくても、なろう界でも辛口感想というのは必ず出てきます。
私は多少は慣れて、真摯に受け止めるものもあれば、これはちょっとというものがあれば、いつでもブロックして、ひどいものは通報しようと思っています(まだした事はないですが)
いくらかの覚悟と手段を持っていますが、家族はそんなものがないので、もろに受け止めて心を痛めてしまうでしょう。
そして家族の傷つく姿を見て、私も更に傷つき、その私を見て家族がまた傷つくという負のループにはまってしまうかもしれません。
幸せを家族で分け合えば2倍、3倍になると言いますが、私は怒りや悲しみもやはり増幅してしまうような気がします。
もちろん分け合って気持ちが楽になる人もいるようですが。
これは人によって考え方は様々なのだろうと思いますが、私は自分の悲しみや苦しみは出来るだけ自分の中で処理したいほうなのだと思います。
どうにも自分の中で処理できなくて助けが必要な時だけ話を聞いてもらったりしますが、そういう場合も出来ればあまり近過ぎない人に話す方が気持ちが晴れる気がします。
あまり一緒になって悲しんで苦しんでしまう相手だと、その相手を悲しませたことでまた悲しくなってしまうという無限ループが出来てしまうので。
ちょっと他人事ぐらいに聞ける人が一番楽です。
これはでも人それぞれなんでしょうね。
なんだか結局公言しない方がいいという結論になってしまってますね(笑)
こんなはずではなかったのだけど。
他にメリットがあるとしたら、多少は尊敬のまなざしで見られるかもしれないという事でしょうか。
とにかく本に縁のない人は、本を出すと聞くと凄いことだと思う人は多いみたいです。
中には「先生」などと呼ばれることもあるかもしれません(笑)
「夢見るライオン先生!」なんて呼ばれると、偉いのかふざけてるのか分からない感じですが、ちょっと文豪先生になったような気分になれますね。
ですがこれも実生活の私には無用のものです。
私などは「先生」「先生」と呼ばれ続けたりなんかすると、すぐ調子に乗ってカッコつけようとして失敗するのがオチです。
実生活は少し小バカにされてるぐらいがちょうどいいような気がします。
結局メリットは執筆時間の確保だけだという結論になってしまいました。
他にもメリットがあるでしょうか?
あれば教えて欲しいなと思います。
次話タイトルは「改稿作業って何するの?」です