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3、自分が小説の題材になってるのではないかと疑われる


 無事2話まで投稿が済みました。

 同じような環境におられる方が結構いるようで、そこまで変人でもなかったのね、とちょっとホッとしています。


 今のところ夫はいつも通りの日々を過ごしておりまして、バレてる様子はありません。

 安心する反面、勝手に話題にしてしまってごめんなさいという懺悔の気持ちがわいてもきます。


 ここは大奮発して霜降りステーキでも……と思いましたが、それこそ「今日は何かのお祝いだっけ?」と不審がられること間違いなしですので、先日夫からリクエストのあった「きんぴら肉もやしごぼう」という我が家の定番メニューを今晩にでも作ってあげようかと思います。


 とても安あがりで、もやしが入る分きんぴらごぼうよりボリューミーな我が家の人気メニューなのですが、大量のごぼうのささがきがめんどくさいのです。


 最近は忙しくて、作ってくれと言われても「えー、でもごぼうのささがきがなあ……」「最近ごぼうが高いみたいね」などと、すべてごぼうのせいにして誤魔化しておりました。


 男性陣にはごぼうのささがきと言ってもピンとこないのでしょうか?

 鉛筆をカッターで削るがごとく、ごぼうを包丁でシュパシュパと切り捨てていくのです。


 勢いがつくと手裏剣でも飛ばす気分でなかなか楽しいです。


 これが切るのは楽しいのですが、私がやるとキッチンが汚れるのですね。

 あらぬ方向にごぼうが飛んでいき、気付けばいろんな所にごぼうが貼り付いているのです。


 ボウルに水をためて、そこを目がけて「やあっ!」と気合いを入れて飛ばすわけですが、全然入らない。

 タライぐらい大きな的でないとすべて命中させるのは無理ですね。

 ボウルの位置が悪いのかとズラしてみても、やっぱり入らない。


 結局調理台一帯に広がったごぼうを集めて洗ってあくぬきをするのですが、よく見ると前面の壁にもコンロにも調味料の入れ物にも飛び散っているのでございます。

 切るのが大変というよりは、後の掃除が大変なのでございます。


 え? そこまで飛ばすのはあんただけだ?

 手裏剣飛ばすような勢いでやってどうすんだ?


 失礼致しました。

 私のアクロバティックな料理の話は置いておいて、今日の本題に入ります。



 今日のテーマは『自分が小説の題材になってるのではないかと疑われる』です。


 私が内緒にしておきたい理由は、これが一番大きいです。


 夫などはきっと『離婚届』のタイトルを見た段階で、私が離婚したがってるんじゃないかと疑って落ち込み、読んだ後にはすっかり機嫌を直して「那人さんのモデルって俺だよな?」などと上機嫌で聞いてくるに違いないのです。


 そして嘘がつけない性分の私は「あなたがこんなにカッコいいわけないじゃない」などとバカ正直に答えてしまい、夫婦喧嘩勃発ということになるでしょう。


 いえ、無駄にポジティブな夫はまだいいのです。


 友人などに小説を書いていることを告げてしまうと、人によっては悪役を自分と重ねてしまって、「これって私のことじゃないの?」などと……言ってくれたらまだ否定出来るのですが、言わずに悶々と悩む人もいると思うのです。


 そして友人との関係がぎくしゃくしてしまう、なんて考え過ぎでしょうか?

 プロの小説家さんたちは、そのへんの事を悩んだりしないのかな?


 むしろ有名作家さんなら、あの本のモデルは私なのよ、なんて自慢できていいのかもしれませんが、アマチュアで好きにネットで書いてる者としては、とても悩んでしまいます。


 確かに日常の出来事や、周りの人の会話なんかを参考にしたり、エピソードを使ったりってことはありますが、たいていは幾つかの出来事と、何人かの人を組み合わせてデフォルメ、デフォルメして、本人とはかけ離れた人物像になっていて、そのままモデルにするという事はほとんどありません。


 小説を書いてみて思うのは身近な人のキャラやエピソードをそのまま書いてみても、インパクトが足りない。うっすいのです。


 参考にするというなら、芸能スクープぐらい濃いキャラで派手なことをやってもらわないと、全然心に響きません。そのあたりは、さすが芸能人はやることが派手だなといつも感心しています。


 例えば私が意地悪をされたとして、それをそのまま小説に書いてみても、全然イラッともムカッともしません。書いてみると、大したことされてなかったんだなと気付きます。


「あなた、その程度のことで私に意地悪をしたと胸を張って言ってるの? やるんなら、もっとこうしてこうして、この程度のことはしてもらわないと、私も意地悪をされてるって気付かないところだったじゃない」

 などと説教しなければならないほど、うっすいのです。


 いえ、そんな説教を実際にしたことはありませんが……(笑)


 それでも心に残った会話やエピソードを覚えていて使うことはありますので、その言葉を発した人は、その登場人物すべてが自分をモデルに書いていると錯覚することはありえます。


 そういうことを気にし出すと、もう書ける言葉がどんどん減っていきます。


 そういう意味では、周囲に内緒の今は本当に自由です。

 どんな言葉も、誰に気兼ねすることもなく使えます。


 この自由を奪われることは、私にとっては大きなデメリットです。

 周囲に公言している作者の方は、勘違いされて困った経験はないのでしょうか。


 私はずっと誰にも言わずに書き続けていたので、勝手に頭でっかちに考え過ぎてるだけかもしれませんが、このリスクを冒して人に告げる必要性をまったく感じないのです。


 ですが、本まで出しておいて夫に知らせないのは、さすがに水くさいだろうとは思うので、近い内にいいかげん言わなければとは思っているのですが……。


 でも夫以外にはやっぱり言わなくていいかな、とは思っています。



次話タイトルは「本を出せば夢の印税生活が出来ると思っている」です。

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