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第3章 下宿生活

第3章 下宿生活


8月5日(土)

やっと下宿先も決まり、今日は引っ越しだ!! 朝の11時に来る筈の運転手が10時に着てしまい、せっかくの朝寝も出来ずに、慌てて荷物を整理し慌ただしく引っ越しをした。お昼はチョロキャバブ(ごはんの上に羊の串焼きが載った食べ物で、ご飯の上にバターが載っている事が多い。また紫色の玉葱のぶつ切りがサラダのようにお皿の端っこに載っている)を食べに行ったが、生憎売切れで仕方なくキャバブを食べた。木曜日から米を食べていないので、チョロキャバを食べたかったのに残念至極。ガッカリだ。とにかく米が食べたい。

このあたりはテヘランでも割と高級住宅地で静かな所だ。大きなアパート(6 bed room)に住むシュナイダー夫妻(旦那はドイツ人、奥さんがイラン人、女の子が一人)が大家である。大家さんは外出していたが、もう一人の下宿人のイスラエル人(名前は聞いたが、1回では覚えられない)と二人きりで、少し気づまりだ。でも何とかなるだろう! 人生ケセラセラだ。でも日本人が一人もいない所で外人と一緒に住むのは若干疲れそうな感じだ。

今晩から、食事をこの家で食べることになるが、何を食べさせてくれるのか、期待と恐ろしさが半々だ。本日の夕食はドイツ料理で、結構美味しいものが食べれた。ドイツ人、イラン人、日本人、イスラエル人と非常にInternationalな食事だった。食後皆で酒を飲みながら話をするのだが、ただでさえ得意でない英語が疲れてくるとますます聞き取りが困難になってきて、半分位しか理解できない。話題に合わせて笑ったりするのも疲れるものだ。僕はもっぱら聞役だ。


部屋も、風呂・トイレも、リビングも全て会社の寮よりきれいで、まあ、快適な所だ。家の人も親切そうだし、何とか上手くやって行けそうだ。だんだん眠くなってきたので、アリスのカセットを聞きながら寝ることにする。その後毎晩の夕食は英会話の時間になってしまい、食事が終わってやれやれの毎日がこれから続く事になる。


8月9日(水) 

テヘラン大学の新学期は9月からだが、それまでにイランファルシーの勉強をしておくために2ヶ月早くイラン入りをした。 下町にあるテヘラン大学の様子を見学に行く。日本の大学紛争時代のように、イラン人学生がデモをしたりしている。突然銃声が聞こえ、学生が走り出した。巻き込まれると怖いので僕も反対方向に走り出していた。走りながら、そう言えば、数年前、学生時代に京都の百万遍近辺で、デモ隊の中にいたら京都府警の機動隊が追っかけてきて同じように走ったことを思い出した。


8月11日(金)

今日はお休みだ。テヘラン大学近くのプールへ泳ぎに行く。日本人はめったに行かないプールなので、珍しいせいもあり、イランの若者達からよく声をかけられる。彼らの一番の関心事は国民皆兵制(20歳になると2年間軍隊に入る)と国外留学である。イランの高校生の10%しか国内の大学に行けず(受け入れ能力の問題)、20~30%は国外留学をし、残りは軍隊に入るそうである。おしゃべりをしたり写真を取ったり楽しい時間を過ごす。若い女性もビキニ姿が多く、日本のプールよりも過激である。


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