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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 7話 盛り塩

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「……。」




あさぎは1人、テーブルの上に置かれた盛り塩を見つめていた。




「…………、」




やがてあさぎは目を瞑り精神統一すると、




「……zzZ」




意識を手放した。




「……。」




少し経って、部室に入ったきはだは目の前の奇妙な光景に困惑した。




「……いや何してんの?」


「……zzZ」


「起きないなぁ。」




きはだはあさぎの隣にパイプ椅子を移動するとそこに腰をかけ、あさぎの耳に顔を近づけると、




「お握りには塩お握りには塩お握りには塩お握りには塩……




あさぎの耳に塩(言葉)を盛った。




「ぅ……、」


「お握りには塩お握りには塩お握りには塩お握りには塩……




「何してんの?」




白ちゃん入室。




「……zzZ」


「塩盛ってた。」


「あ〜、それで盛り塩。」


「それはたぶんあさぎちゃん。」


「これきはだちゃんじゃないのね……。」


「まったく意味わかんないよねぇ。」


「きはだちゃんも大概


「塩盛ってキャベツの1つもつけないとか。」


「食べるんかいっ!」


「定番だよぉ?」


「お通しじゃないんだから……。」


「……、あれ?」




あさぎが目を覚ました。




「おはようあさぎちゃん。」


「おばけ




寝起きのあさぎのこめかみに白ちゃんの指が食い込んだ。




「あばばばばば……!?」


「起き攻めのアイアンクローとは容赦ないですなぁ。」





「ったく、誰がお化けよ失礼ね。」


「すみません、つい




割愛。




「  」


「また寝ちゃったぁ……。」


「永眠しとけっ!」


「でも盛り塩のこと聞き損ねちゃったねぇ。」


「そうだった……。」


「ねえねえ白ちゃん、ここって幽霊出るのぉ?」


「見たことないわよ?お化けなんて。」


「そっかぁ……。」


「お化けに会えないのが残念なの?」


「だってさぁ、死んだ人に会えるかもって思ったらちょっとロマンじゃない?」


「…………、」




白ちゃんは腕を組みちょっと考え込んだ。




「……そうかもね。」


「よし。」




きはだがスクっと立ち上がると、バケツを持って部室のドアを開け外に出た。




「?」




白ちゃんが少し部室で待っていると、きはだがそこそこの量の水をバケツに汲んで戻ってきた。




「おかえり……?」


「ただいまぁ〜。さて、と。」




きはだはテーブルの上の盛り塩の皿を取ると、水の入ったバケツに塩をぶちまけ、かき混ぜた。




「飲むの……?」


「飲まんわっ!」


「じゃあ何に?」


「お掃除だけどぉ?」




きはだはバケツの塩水に雑巾を浸し、絞ると、おもむろに床を拭き始めた。




「塩で綺麗になるの……?」


「生活力5か……ゴミめ。」




きはだはメガネをクイっと位置調整するような仕草で白ちゃんを煽った。




「ゴミで悪かったわねえ……!」


「フハハハ、きはだちゃんの圧倒的生活力にひれ伏せぇぇえいっ!」


「跪きながら言うセリフじゃないわね……。」




白ちゃんは白衣を脱ぐと、もう一枚の雑巾に手をかけ掃除を始めた。






……やがて、西陽が部室を照らす頃。




♪♪♪♪♪♪♪♪♪



「…………、はっ!?」




あさぎは誰もいない部室でスマホの着信音に叩き起こされた。




「…………、」




あさぎはスマホに手を伸ばしたがすぐにその手を引っ込めた。




「盛り塩が……ないッ!?」




テーブルの上にあった盛り塩が器だけ残して綺麗に消えていた。




「綺麗さっぱり…………。」




着信で踊り狂うスマホを無視して、あさぎは塩の器を手に取り眺めていた。




「綺麗さっぱりといえば……、




あさぎが部室を見渡すと、部室中がピッカピカになっていた。




「……なんで?」








あーかい部!(4)




あさぎ:投稿完了


白ちゃん:お疲れ様♪


きはだ:おはようあさぎちゃん


あさぎ:いたなら起こしてくれればよかったのに


きはだ:触らぬ神に祟り無し


あさぎ:ならしょうがないか……私神だし


白ちゃん:神様は盛り塩しないのよ


きはだ:そういえばなんで盛り塩してたのぉ?


あさぎ:いや、まあ出るから


白ちゃん:は?

白ちゃん:いやいやいやいやなにいってるのよあさぎちゃん

白ちゃん:なにいってるのよいやねえでるわけないじゃない


きはだ:動揺しまくってて草ァ!


ひいろ:なんだなんだ騒がしいな


あさぎ:白ちゃん先生がビビりまくってる


ひいろ:とりあえず読んでくる




白ちゃん:ねえなんでみんなきゅうにだまっちゃうの?


きはだ:おやおやおやおや一人暮らしがそんなに怖いか白ちゃんよ


白ちゃん:べつにこわくないし


あさぎ:1人じゃないかもですよ


白ちゃん:へんなこといわないでぇえ!?


きはだ:こいつぁ傑作だぁ


ひいろ:なんであさぎは盛り塩してたんだ?


あさぎ:お帰りひいろ


きはだ:あさぎちゃんもお掃除したかったのにごめんねぇ


あさぎ:それはない


ひいろ:塩って掃除に使えるんだな


きはだ:細かい汚れがとれたり、磨くと綺麗になるのだよ


ひいろ:正に清めの塩というわけか……


あさぎ:じゃあもう部室には出ないかな


ひいろ:さっきからあさぎは何をいっているんだ?出るとか出ないって


あさぎ:みんな気づいてない感じ?


ひいろ:怖がらせにくるなあ


きはだ:何かいるのぉ?


あさぎ:何かはわからないけど、最近ふとしたときに襟足をテシテシされるんだよね

あさぎ:風とは違ってフワッと


ひいろ:ポルターガイスト……なのか?


きはだ:ささやかだねぇ


ひいろ:やっぱり風じゃないのか?


あさぎ:閉め切っててもテシテシされるんだよ


きはだ:まあ良いではないか

きはだ:害があるわけじゃないんだし


あさぎ:そりゃそうなんだけどさ……


ひいろ:みんなでいる時はテシテシされないのか?


あさぎ:うーん……?


きはだ:そのうちお話とかできるかもねぇ


ひいろ:見守るつもりか……?


きはだ:どんな子か気にならない?


あさぎ:なるけど


ひいろ:盛り塩してた割にはけっこう前向きなんだな


あさぎ:冷静になったらテシテシされるだけで全然怖くないしなんかムカついてきた

あさぎ:幽霊に襟足あったらテシテシし返す


ひいろ:お、おう……


きはだ:というわけで賛成半数だ。


ひいろ:ワタシはお化けとか信じないから好きにしてくれ


白ちゃん:許可できません


きはだ:え〜?

あさぎ:おかえり白ちゃん先生

ひいろ:ダメなのか?


白ちゃん:明日の部活動は除霊です


白ちゃん:[画像を送信しました]


あさぎ:塩だ

きはだ:業務用で草ァ!

ひいろ:25キロだと

きはだ:生身でも確実に致死量で草ァ!

あさぎ:食べるの……?


白ちゃん:ちょうどみんなお掃除好きみたいだし♪


ひいろ:掃除は良いんだが、除霊のときはちゃんとしたヤツ使うものじゃないのか?


白ちゃん:良いひいろちゃん?非科学の弱点は科学、塩化ナトリウムよ……ッ!

白ちゃん:というわけでおやすみっ


あさぎ:寝ちゃった


きはだ:はたして1人で眠れるのかねぇ


白ちゃん:意外と抱き心地いいわよ塩袋


あさぎ:えぇぇ……

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