【ドラッグ・ホリック】居場所を奪った者に対する、最低限の償い
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
ここまで来たらホラーだよ。もう。
「兄ちゃんは、あの人と付き合うんだろ?」
甘ったるい、少女が夢を見る様な、声でそう問い掛ける。
最近の弟の口癖はそうだった。もうかれこれ、一日に十回は聞いている。
「俺、二人が並んでいるのを見るのが好きなんだ。仲人になりたい」
弟は昔から、特定の物に対する愛着が強い。特定の人間にはベッタリと懐くが、それ以外には眼中に無い。必要以上に近付くと、容赦なく攻撃対象と見なす。
依存傾向が物凄く強い。最初は俺だけに向けられていたが、一緒にいる時間が長い彼奴にも向けられる様になった。
彼奴を心に入れた当初、その依存度が半減するかと思われたが、決してそんな事はなかった。俺とは別の執着心を重く深く、向けている。其れとこれとは別という事だろう。
そんなある日、彼奴から連絡を受けたので、出掛ける事になった。当然、弟は声を掛けられる。
「兄ちゃん、何処へ行くの?」
「彼奴のところ」
そう言うと、さも満足そうな顔で目を輝かせた。
彼奴と出会うなり第一声。
「君の弟に『兄ちゃんと付き合え』って言われてるんだけど」
その言葉に思わず凍り付く。予測出来ない訳では無かった。寧ろ然るべきだった。思わず頭を抱える。額を押さえて大きな溜息を吐いた。
「迷惑掛けてるな……尋常じゃなく」
「あ、大丈夫。これ以上は沢山見てきたから。でも暴力も暴言もまだないから大丈夫」
俺は今、どんな顔で此奴を見つめているのだろうか? 眉間に皺がより、目に力が入る。酷く動揺して、上手く感情が動かない。
それでも此奴は何時も通りの何処吹く風。ただ優しく、染み渡る様な声で、語り掛ける。
「凄く女の子みたいなんだよねぇ。悪い意味で。
物凄い執着心向けて来るけど、私の事が好きな訳じゃない。ただ自分の好きな人同士が並んでいるのを見るのが好き。そしてその原動力は、自分の居場所を奪った私への大き過ぎる感情。一生懸命に転化して、気を紛らわし続けてる。
だから『私達をくっ付けられなかった』という事実は、巡り巡って『奪われた居場所』を取り戻せない事に繋がる」
そうして、ただ何でもない顔で微笑んだ。まるで聖母が信者に微笑みかける様に。
「縋れる物を奪った者に対する、最低限の償いをさせたい。ただそれだけ。そうでしょう?」
振り返ると弟が立っていた。顔に張り付いたのは完全なる怒り。圧倒的なまでの殺気。
「……何時から着いてきた?」
以下何でも許せる方向け。
個人の意見飛び交います。私の発言が許せる方のみ宜しくお願いします。
女の子って自分が一番大好き。
貴方の事が好きな『自分が』大好き。
ヘラっていても、病んでいても、それで相手が構ってくれるなら何でも良い。
なんて言葉をどっかで見掛けました。
この『相手の幸せ』を欠けらもなく、何処までも『自分本位』なところが、『悪い意味で女の子』という意味です。
自分を置いて、彼女に心を向けた兄が許せない。
それは自分の居場所を奪われた事に他ならない。
そして諸悪の根源である彼女が、何よりも、誰よりも、殺したいぐらい最初は許せなかった。
でも彼女は弟の心に入り込んでしまった。
だから二人がくっ付けば、最終的に自分も一緒に居らると思った。其れを新しい居場所にしようとした。
ただそれさえせず、他の男とくっ付いた
自分の居場所である兄を奪った上に、自分の心に入り込んで居座った癖に、其れを弄んで捨てた。裏切った。
だからこその執着心。恋心ではない復讐心。
もうメンヘラホイホイ兼製造機だから〜。
暴言も暴力も父親と母方の叔父からだからさぁ〜。
それでお母さんぶっ壊れて、この子に依存してるからさ〜。
その分、他人だからギリ許せてる感じかな〜。
ほら、頑張れば縁が切れるじゃん?
親族にモラハラ、メンヘラがいると、何処までも『親族だから』って理由付けて追っかけて来るかさぁ。
元カレも彼女に依存してて、*いつも通りフラフラしてたら浮気されて、『それおかしくない? 訳分からないんだけど』って喧嘩別れ出しさァ。
*お兄ちゃんとか、弟の相手する感じ。
今回はお兄ちゃん視点だからシリアス。
二人の視点だとネジがぶっ飛んでるから、コメディーになっちゃう。