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徒然なるままに陰陽師  作者: Noise
明、南の島へ(前編)
24/88

搭乗



「業平様…、まもなく搭乗の手続きが始まりますわ。」


巨大なメロンを2つも胸にぶら下げ、ノースリーブのブラウスの胸元を開け、深い谷間を強調した女が業平の肩に手を置くとメロンを業平の腕に密着させる。


「ああ、ご苦労…。」


業平の表情はいつもと変わらないが、明の表情はみるみると曇っていく。


「なんで、その女が一緒なの…。」


ベタベタと業平に擦り寄る女を睨み、この状況を説明しろと詰め寄れば、巨乳には表情を変えない業平なのに明に対してはオロオロとして


「か…、彼女は俺の秘書で…、8ヶ国の言語が使えるし…、何よりも、彼女の専門は…。」

「鬼狩りだからですわ。小娘、わかったら業平様のお仕事の邪魔はしないでちょうだい。」


業平が答える前に巨乳女が答える。

女の名は渡邊(わたなべ) 由利香(ゆりか)

鬼斬り一族の末裔であり、鬼大好き明の天敵である。


由利香は首都出身で、業平とは幼稚園から大学までずっと一緒だった幼なじみ。

ただし、ほぼ無理矢理に由利香が業平を追い掛け回したという押しかけ幼なじみなので、世間一般でいう幼なじみとは違うと業平は思ってる。


由利香はエンジェルラダー業平の初めての被害者だ。

幼稚園の入園式で起きた失神騒ぎ…。

以来、由利香は業平を追い掛けて同じ学校へと進学して来た。


そんなストーカー的存在である由利香の口癖が


『私が業平様の最初の女ですから…。』


となるから明からすれば面白くない。

しかも、明を『小娘』と呼び、業平との関係において仕事だなんだと言っては明の邪魔をする。


ただの一般女性なら、業平も軽く遇えた。

しかし、由利香は最古の鬼斬り一族の末裔で、現代の陰陽局にも顔が利く。


大学卒業後は、ちゃっかりと業平の秘書に収まり、毎日のように業平に纏わり付いている事実は明に言い訳が出来ない部分でもある。


「業平様…。」


無意味な生暖かい吐息を由利香が業平の耳元へと吹きかける。


カッと明がまつ毛の長い大きな目を見開く。

今や、空港のロビーでは大惨事が起きそうな不穏な空気が漂い出す。


「わぁー…、すげー。お姉さん、これ本物?絞れば2(りっとる)くらい出そうだねぇー。」

「あは~ん♡」


何処から湧いたのか、山崎が由利香の胸を両手で掴んで揉みしだく。


「こらこら…、山崎君…。牛でもヤギでも…、乳を絞る時は、ちゃんと相手に同意を取らなければ犯罪だよ。」


なんだか適当な事を悠一が言い


「業平様以外の男が触らないでよっ!」


と顔を真っ赤にする由利香が山崎に平手打ちを入れようとしたが、山崎はヒョイと由利香の手を避ける。


「なんの騒ぎだい?」


忠が明に問う。


「なんでもないわ。お爺さま、搭乗手続きが始まったから早めに飛行機に乗りましょう。」


山崎の行動を見て呆然としてる業平へ、フンッと鼻息を吹きかけた明が忠の手を取り歩き出す。


「待て、明…。」

「明ちゃん、パパも行く~。」

「うわっ、古澤さん、パスポートが落ちてますよ!」

「業平様!お待ちになって~。」


明が動けば、空港ロビーを騒がせていた人物達が一斉に動き出す。


やれやれ…。


孫娘の為とはいえ、この人選が本当に正しかったのだろうかと肩を窄める忠だった。



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