目覚めたらスライムになってました。
目覚めたらスライムになってました。
そんなの、ラノベでよくあるでしょ?
そう、俺は今そのラノベでよくある状況になっている。
いつものように社畜…残業して家に帰ってきて。
くたくたすぎて、風呂も飯もすっとばしてベッドルームへ。
そして、スーツのまんまベッドにダイブ。
するとすぐに夢の中─…と思いきや。
体がまさかの半透明のキミドリイロのゼリー状で。
そう、スライムになっていたのだ。
しかも、知らない世界にいるし。
異世界だしスライムだし…これは、やったな。
このまま行けば、俺もじきに超スゲー能力とか授かるのか?
ワクワクしていると、目の前に3つ首の巨大ドラゴン。
これは…この戦をきっかけに、能力を授かるやつだな!?
そう思っていたら…
ギエエエエエエエエ!!!
あっさりと。
3つ首のドラゴンの口から同時に吐かれた炎で。
俺のスライムボディはドロドロに溶かされた。
─はっ!?
目が覚めると、俺はいつものベッドの上にいた。
スーツを着たまま寝た、俺。
そう…ただの夢を見ただけだった。
「異世界行ってないんかーい!!」
そう突っ込んで俺はひとつ溜め息をついて。
昨日のスーツのまま仕事に行こうとした、時。
俺の手のひらに、キミドリイロのゼリーの欠片がくっついていた…
夢でもいいから、リアルに異世界に行きたいの巻(笑)