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5話:可愛い女の子の誕生と課長就任、株売買

 11月26日、近くの産婦人科病院に入院し、11月28日早朝、目の大きな可愛い女の子を出産。病院を退院して家に帰ると双子のお兄ちゃんが、女の赤ちゃんを見て可愛いと頭なでてくれた。


 すると、彼女は、うれしそうに笑顔になった。そして、また小山田の実の母が、手伝いに来てくれた。その後、女の子の名前を小山田姫子と名付けた。やがて1984年があけた。


 初詣では、子供達の健康を祈願して来た。1984年、競りをする傍ら、地元の漁場組合に入ってくれないかと言われ、了解すると、翌月から給料が、船に乗っていたときよりも多くなった。


 そして、早朝の出港の手伝いと、船が戻って来たときの荷下ろし手伝いや競りの仕事となり、昼間は、比較的時間ができたので、家に帰り、子供の面倒を見られた。


 その後も多くの仕事を掛け持ちして、忙しくしていると、日が過ぎるのが早く、いつの間にか1985年が過ぎ1986年となった、1986年、冬が過ぎ、春を迎え、桜が咲いた。


 やがて、暖かくなり梅雨を迎えあけると夏となり、7,8、9月には、しけの日が増え台風が3つ接近。漁に出られない日が続いた。仕事がないと、給料は減り、漁師、漁協の連中も気が立っていた。


 そして喧嘩し始めると小山田が、そんなにとんがるなよ、海と女房の機嫌は、ままならないからとか、言うと、いらだった男達も、機嫌を直した。漁業組合の組合長は、そんな姿を静かに見ていた。


 ある時、小山田を呼んで、お前をこの組合の課長に任命するから漁師や市場の連中の相談相手になってやってくれと頼まれた。それ話を聞いて、そりゃありがたい、学のない俺なんかが課長になって良いのかと聞いた。


 それに対し、頭の良い奴は、いるが、性格の良い奴は、意外と少ないのだよと、組合長が、小山田の肩をたたいた。そして翌月から、課長手当が出て、給料が、さらに上がった。


やがて1987年4月15日、ソニー株を2600円で7千株買いを入れ3900万円で買い小山田の残金が1200万円となった。その後、また梅雨が来て、今年は、台風の接近が少ない年で漁獲量も順調だった。


 漁師の稼ぎと言うものは、魚の捕れる量で決まる。そう言う点でしけが少ない年の漁師の顔を笑顔が多くトラブルも少なかった。そして1987年は、漁師にとって良い年で、懐具合も良かった。


 1987年、日本に景気が上昇し始めると木下衣料品店の店主が、真崎に話して神戸のデパートの中に木下衣料品店を出店したいと言い出した。そして、銀行から融資を受けて真崎が、店長となって4月、引っ越していった。


 もちろん小山田が、送別会をしてやり、神戸での成功を祈願した。しかし、簡単に大市場で成功することは、できず、実家の義理の父が、洋服の展示の仕方、接客方法について指導に、しばしば訪れた。


 真崎の奥さんは、そのデパートの外商さんと付き合い始めて金持ちの顧客とパイプを作り、高額商品が、売れるようになり、ブランド品を置くようになった。1988年になると、徐々に、利益率の高い商品が売れ出した。


 真崎一家は、神戸での仕事に専念するため、めったに岡山に来ず小山田と会う事はなくなりギャンブルすることもなく、できる奥さんの指示に従い、店の仕入れと販売活動に専念し小山田と音信不通になった。


 そして冬、12月が終わり1988年となった。今年、小山田家の双子の健一と健二が小学校に入学するのでランドセルと必要な物を買いそろえた。ノート、ランドセル、新しい靴を見て2人とも、うれしそうだった。


 やがて4月になり小学校の入学式に姫子を連れて行くと2人とも緊張しているのがわかった。秋の運動会では、健二が、1年生の紅組のリレー選手に選ばれ、白組、30メートルリードで、健二がバトンをもらた。


 その後、どんどん、差を詰めたが、あと一歩という所で抜けなかった。ご苦労さんと言われても、しょんぼりして、悔し涙を流していた。もうちょっとで抜けたのにと、いつまでも残念がっていた。


 その姿を見て、負けず嫌いの性格に育ったのを父は、目を細めて喜びながら見ていた。性格も長男の健一は、明るくてひょうきんな性格で人気者だったが、健二の方は、気性激しい子で親友以外とは、口をきかなかった。


 計算が早く、算数が好きで、本を読むのと音楽を聴くのが好きだった。特に、父が聞いていたアメリカンポップスで、英語って格好いいねと、歌の文句の英語を直ぐ覚えて、口ずさみ、英語も好きになった。


 翌日から集団登校のために8時に集合して、お兄ちゃん達について小学校へ向かった。その後、夏休みには、家族みんなで、近くの市民プールに出かけると泳ぎはじめた。その後、平泳ぎを教えると見よう見まねで覚えていった。

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