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30話:漁業協同組合からの融資依頼

 一方、小山田聡も姫子への仕送りが毎年、医学部の授業料とマンションの費用など年間500万円ありの預貯金が62900万円となり、投資残金7000万円となっていた。


 家の前の集会場の管理は、全て、奥さんの良江さんと自治会長、PTA会長、老人会長に任せきりだったが、若干の黒字で推移していたようだった。2008年9月10日に長年世話になった溝口組合長、81歳が、脳梗塞で亡くなった。


 もちろん盛大が葬式が行われ、小山田聡も葬儀に列席した。喪が明けた頃に小山田聡と同じ年の北上文男が新しく漁業協同組合の組合長になった。そして漁業協同組合のメンバーが60歳代と若返った。


 2008年9月20日に漁業協同組合の新メンバーによる初めての全体会合があり施設の老朽化が激しいので、岸壁、船着き場、魚市場の改修の話が持ち上がった。


 しかし昔に比べ漁獲高も減り、組合の資金は底をついていた。そのため漁業協同組合の敷地にある小山田クルーズ・カンパニーに改修工事の費用を出してもらおうという話が出た。


 その席で、以前、2006年4月に1億円をかけて改修したというと、それは船を係留している地域だけだと言い市場や組合施設は改修してないと言うのだった。


 それに対し、なぜ漁業協同組合の建物や市場の修理まで、小山田クルーズ・カンパニーが出さなくてはいけないのかと反論した。漁業協同組合の敷地に小山田クルーズ・カンパニーを作ったが、土地代ももらっていない。


 だから、土地代と施設使用料をもらいたいと言った。具体的に、いくらと聞くと港湾設備と市場の改修費用で見積で1億円かかると言われたので出して欲しいと笑いながら言った。


 そこで、小山田が漁業協同組合と正式に書類を取り交わし2005年11月に1億円を支払い済だと主張した。それは、先代の溝口漁業協同組合長との契約だろと言い、時代は変わった。


 さらに、昔に比べて、漁獲高も減っていて収入も減っていると強い口調で押し通すので、小山田が、思わずそりゃ無茶だと怒った。融資という形で資金援助して、毎年、借金を返済するとなら考えても良い。


 しかし、以前支払った1億円と同額を支払えというのは、どう考えても道理に合わないと小山田が突っぱねた。その後、議論を交わしたが平行線で、話しが進まなかった。


 改めて、漁業協同組合に持ち帰って協議して後日、また、会議を開こうと北上組合長が言い、話合いは終了した。その後北上組合長からの連絡で2008年10月11日に再び話合いをしようと言われた。


 10月11日、17時、小山田聡が、漁業協同組合事務所に呼ばれた。そして、会議が始まり、北上組合長が、その後の組合員だけの話合いで、修理は必要だと語った。


 特に市場と岸壁のコンクリート痛みがひどいので、新しいコンクリートに帰る必要があると言った。そして、その仕事の見積もりを取って修理をして、代金を小山田クルーズ・カンパニーに融資という形で支払ってもらう。


 10年間、無利子で返済する事で、建て替えてもらいたいと言った。それを聞いて、無利子とは、厳しいと小山田言うと、北山が、これ以上譲歩できないと言った。


 その話を聞いて、仕方ないと言い、それで受けましょうと小山田答えた。しかし、修理は全部、私に任せてもらえると言うことで良いですねと確認するとOKと北山が言い、会議者終了した。


 翌日、以前依頼した富島建設の富島社長に、漁業協同組合の岸壁と魚市場のコンクリートの破損状況と修理の見積をとると大きな工事になるので、うちでは手に負えないと言い大手T建設会社の担当者を呼んでくれた。


 3日後、大手T建設会社からハイエースで7人が降りて来て、修理箇所を丹念に見て写真に撮って1時間後、帰って行った。その後、T建設から電話が入り、完璧に修理するには8千万円から1億円かかると言った。


 何とか8千万円で上手にやって欲しいというと、上司と相談してお答えしますと言われた。翌日電話で、その会社の工事部長から9千万円で完璧に仕上げると言われ、了解した。


 その後、2008年11月14日から工事が始まり大きなコンクリートミキサー車が来て、昼間、港と魚市場が空いた時間に大勢で、コンクリートの張り替え工事をして11月26日に終了


 建設会社に1億円を入金し小山田の資産の預貯金が23400万円となった。2008年12月8日の朝、久しぶりに鮫島さんから電話が入り、TDK株が、安いと言われた。


 そこで、小山田が、TDK株を2万株の成り行き買い注文をインターネットで入れると1株2600円で2万株、5200万円買え、投資残金が4800万円となった。今年も12月23日に姫子と健一が岡山の実家に帰ってきた。

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