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23話:集会場の決まりと黒字化へ

 飲み物、食べ物、お菓子は、原則として、個人または団体で持参する事とした。部屋の使用料は地区の人のみで1部屋半日3000円、全日5000円とし、10月27日に集会所を開くと話した。


 その後、小山田の家の庭に建てた集会場には、朝8時から散歩帰りの退職した中高年の夫婦がきて、お茶のみ話をしたり、将棋、囲碁を指したり、麻雀したしして集まってきた。


そして午前と午後、管理者を置いて、交代制で集会場の管理をしてもらった。そのほとんどが、退職したばかりの人が多かった。女性達は、DVDやビデオを持ち寄って、映画を見たり、音楽を聴いていた。


 朝、珈琲の良い香りがして、珈琲好きの清水さんが、笑顔で珈琲を入れてくれた。ちなみに、珈琲、紅茶は、1杯、100円としていた。お茶菓子は、持参してくれる人が多く、買わずに済んで助かった。


 14時頃までは、高齢の方が多く、その後。小学生の学童保育の時間となり、PTAのお母さん達が交代で、子供達の面倒を見ることになっていた。

17、18時、小学生が、家に帰って行った。


 その後、漁から帰って、一寝入りし終えた漁師仲間が、やってきた。すると、2つの全自動麻雀卓で麻雀を始めた。お酒、煙草は禁止と紙に貼っておいたので、規則を破る人は、いなかった。


 中には、独身の40,50台の男性、女性が弁当を買ってきて、ここで食べてテレビを見たりステレオを聴いたりしていた。11月中旬に、PTAの人が中学生の塾として集会所を使えないかと小山田に聞いた。


 そこで、この地区の人で、部屋が空いて、1人1時間100円払ってもらえれば、お貸ししますよと言うとわかりました。12月から週1回、金曜の19時から20時で利用させていただきますと言った。


 これに対し、3ヶ月前から受付してので、3ケ月カレンダーの予定表に書いておいて下さいと伝えた。その後、中学生の塾、麻雀教室と囲碁将棋教室が土曜の午前中、午後は、料理教室と決まった。


 ヨガ教室、俳句教室が日曜、午前中、午後はパソコン講習会となり、それぞれ1時間ずつで予約が入った。その他にも、珈琲勉強会が火曜、午前中、紅茶、お茶教室が木曜日の午前中と決まった。


 それから忙しく、人が出入りして、集会場は盛況だった。また、駐車場は10台だったので乗り合いできて足らないという日はなかった。すると、2004年12月24日、健一と姫子が帰ってくると連絡が入った。


 母は、ご馳走を作り、かき飯、鶏の唐揚げ、大きなクリスマスケーキを買って、待っていた。すると、午後15時に健一、健二が、16時過ぎに、姫子が帰って来た。父が、部屋4つあるから姫子は母と一緒に寝た。


 健一は1部屋、使えと言った。その晩は、買ってきたビールを健一と健二と父が、ビール。姫子と母は、ジュースで乾杯した。そしてクリスマスケーキに火をつけて、子供達3人で、火を吹き消した。


 食事しながら、子供達の学生生活についての話を聞き、母が、健一と健二に、彼女は出来たかと言うと、そんなこと恥ずかしい事、聞くなと言った。姫子は、大学になれたかと聞くと、勉強は、難しいと語った。


 そのため、ついていくのがやっとだと話した。そして、医学の研修で手術を見るときに、数人の男女が、気持ち悪くなり、そのうちの2人は顔面蒼白になったと笑いながら言った。


 姫子はと聞くと、別に、大丈夫だったと平然と答えた。健一と健二は、アパート生活を始めたが、ぼろくて、音がうるさいし、寒いと言いマンションは高いしなとぼやいていた。


 また、橫浜国立大学は、不便なので、中古自転車を買って、繁華街に行ったり、学校の通学に使っていると言い、そのため、外で酒が飲めないのが難点だと言った。


 どうしても、付き合いで飲むときは、バスを利用するが、本数が少なく、バス停から10分歩くので、酔いが冷めるというと、父が、それは大変だなと言いながら大笑いしていた。


 12月になると、お酒なしの忘年会の予定が続々と入り、12月24,25日のクリスマスパーティー予約も入り、さらに、来年1月の新年会の予定も多く入った。


 12月になると顔の広い小山田は、忘年会2回とクリスマスパーティ、来年1月の新年会2回に呼ばれた。そして、忘年会が始まると、お茶と料理を食べて、今年の反省と来年の抱負などを話した。


 終了後、大人達は、町中の繁華街にくり出して酒を飲みながら、本年の忘年会となった。集会場がオープンしてから多くの教室の予約、忘年会、クリスマスパーティ、新年会で想像以上の収入があり黒字経営となった。


 これを見て、溝口組合長をはじめ、地元の自治会長の池内静夫さん、小学校のPTA会長の小清水さんと副会長、川田里子さん、老人会の会長なども胸をなで下ろし、黒字で運営できるめどが立って、本当に良かったと喜んでくれた。

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