銀色の槍で貫いて
偶然見かけたあの子
誰よりも何よりも輝いて見える
あの燦々とか輝く太陽より
あの粛々と輝いている月よりも
友達と話をしているあの子は
直視すれば眩しく、私は目を細める
手に入れたい
手に入れられない
あの子はきっと純粋な
まっさらな子なのだろう
それを思うと胸が苦しくなる
私の体は血や泥で汚れている
どこもかしこも汚れきっている
そんな私が、近づいていいわけがない
友達でもない
恋人でもない
そんな関係はいらない
でも他人は嫌
私と言う存在がいることを知ってほしいだけ
貴方を想う人がいると知ってほしいだけ
その綺麗な銀色の心で
私の心を包んで
その綺麗な銀色の槍の形をした心で
私の心を貫いて
私を貫いた銀色の槍で
私という存在を知ってほしい
ただそれだけなのに
貴方はずっと遠くにいるのだろう
そして貴方は私を知らないまま
時は過ぎるのだろう