第7話 暁の守護者たち
東方の鉱山町グスタフは、夜明け前の闇に包まれ、不気味なうめき声と甲高い叫びに満ちていた。
町の外壁はすでに何箇所か破られ、醜い影が町の中へと流れ込もうとしていた。
5人は(伝令の青年がどうしてもついて来ると言い、加わっていた)町の背後の崖下で作戦を練った。
かつての勇者パーティのような華やかな陣立ても、最新の魔法装備もない。
あるのは、互いを信じる心と、数え切れない小さな戦いで培った連携だけだった。
「キース、外壁を伝い、見張り台から魔物の指揮系統を混乱させろ。アーサー、町の広場を目標に、広範囲制圧の詠唱を始めてくれ。ガレス、お前と俺で正面の突破口を開く。青年(伝令)、俺たちの合図で町の住民を裏手の避難路に導け」
ためらいはなかった。
それぞれが役割に向かい、闇の中に散っていった。
キースは影と化し、素早く外壁をよじ登った。
一瞬の隙を見て見張り台に潜り込み、2本の矢を同時に弦につがえる。遠くでうごめく、より大きく凶悪な影——おそらく群れを指揮する個体——を捉え、息を殺した。
アーサーは古びた杖を高く掲げた。
彼の周囲に微かな魔力の風が渦巻き始め、複雑で荘厳な古代語の詠唱が、夜の空気を震わせた。
杖の先端が、かすかに青白く輝きだした。
正面の破れた城門前。
ガレスは分厚い盾を地面に打ち付け、その巨体を前に押し出した。
レオンはその半歩後ろに立ち、剣を構える。
かつての派手な魔法剣ではなく、ただの鋼の剣だ。しかし、その刃には、無数の戦いと守るべき人々の思いが込められていた。
「久しぶりに、胸が高鳴るな」ガレスが、荒々しく、しかし楽しげに笑った。
レオンの口元にも、微かな、しかし確かな笑みが浮かんだ。「ああ、これが俺たちの戦い方だ」
そして、二人は同時に踏み出した。
「行くぞ!」
ガレスの咆哮とともに、盾が巨大な魔物の一撃を弾き、その体勢を崩した。
その隙に、レオンが風のように駆け抜ける。
一閃。剣の軌跡が闇を切り裂き、先頭の魔物が鈍い音を立てて崩れ落ちた。これが火蓋だった。
「第一陣、突破!」レオンの声が響く。
それを合図に、上空から鋭い唸りを立てて二本の矢が降り注ぎ、遠くでうごめく二体の指揮官らしき魔物の目を正確に貫いた。魔物の群れに一瞬の混乱が走る。
その直後、町の広場の上空に、アーサーの詠唱が頂点に達した。
「我が手に集え、荒ぶる星の碎片よ——『フォールン・スターシャワー』!」
杖の先から放たれた青白い光が空中で炸裂し、無数の光の粒となって広場一帯に降り注いだ。
それは灼熱の雨となって下級魔物たちをなぎ倒し、町に侵入した魔物の波に大きな穴を開けた。
「避難路は確保した! 住民は脱出を始めている!」
伝令の青年の声が、どこからか聞こえた。




