3/4
第3話 追放の真実
「本当の理由を聞かせてくれ」
レオンは羊皮紙から目を上げ、一人一人の顔を見つめた。
長い沈黙の後、最後尾にいた賢者アルバート・ワイズマンが口を開いた。
彼はこれまで最も沈黙を守っていたメンバーだった。
「……王宮からの圧力だよ、レオン」
アルバートはため息をついた。
「君があまりに民衆の人気を得すぎた。最近の世論調査では、次期国王候補として君の名前が挙がるほどだ。これは王国の貴族たちにとって都合が悪い」
「そんな……」
レオンは言葉を失った。
「セレナの神殿も同じだ」
アルバートは続けた。
「民衆が『生ける聖人』と呼ぶ君の存在は、神殿の権威を脅かしている。エルヴィンの家系は、君の名声が彼の家門の栄光を曇らせると考えている。リリスのギルドは、君の正義感が彼らの『仕事』の邪魔になると」
すべてが繋がった。データ分析も、戦闘スタイルの不一致も、すべては表向きの理由に過ぎなかった。
「では、君は?」
レオンはアルバートを見つめた。
「私は……」老賢者は目を閉じた。
「私はただ、このパーティが解散するのを見たくないだけだ。君一人の犠牲で全体が保たれるなら……それが最も合理的な選択だと判断した」




