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1.タイムリープ

不幸は5年前、ノエルの母が病気で亡くなってしまったことから始まる。


父親は最愛の妻を病気で亡くしたことで、気を病み、「墓参りに行ってくる」と家を出たきり帰ってこなくなった。


また、ノエルの叔父が辺境伯当主に就任してまもなく、隣国との戦争が起こった。それが、辺境伯当主がルベーラ王国騎士団を率いて戦った「アルテ戦」。大敗を喫したためリバティ家と王国の政府に対する信頼が落ちてしまった。そのため、領民は隣国に逃げていき、国は敗戦国になり、奴隷のような扱いをされるようになった。


当時16歳だったノエルを支えるため資金作りに奔走した兄も、母親譲りの病弱さで亡くなってしまった。


政略結婚させられた相手の目をナイフでさし失明させ、アルテ国の怒りを買ったノエルは斬首台に立たされている。


(やり直したい…もう一度)

ノエルは静かに目を閉じる。


目を開けると見覚えのある顔があった。

白が混じりつつあるきれいな銀髪に、惹きつけられるような赤色の目。

「ふふ、」

お母様!?

心のなかではそう叫んでいるが、口は動かない。

手を見る。いつも見慣れた骨ばった手ではない。ぷくぷくに膨らんだ子供の手。


ふわふわのパニエのついた純白のワンピース。銀色のティアラが載せられた金色の髪に、ターコイズブルーの瞳が不安げに揺れている。


紛れもなく10歳の時…8年前の自分だわ。

このときの衣装は、私が10歳のときに行われた祖父の告別式、父の戴冠式の服。


鏡に手を添わせる。

時間が巻き戻った、つまりはタイムリープということ?


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