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Prologue
(振り返れば私の人生、失敗しかしなかった。)
兵士に斬首台に立たされる。
そして、観客の歓声が上がる。
「リバティに勝利の女神あり」と言われていた辺境伯家リバティ。
そして、かつて「白薔薇姫」と謳われたノエル=パール・リバティ。
つややかな金髪は見る影もなく灰に汚れ、輝いていたターコイズブルーの瞳は光を失っている。
痩せ細り、一人では歩けないほど衰弱している。
豪華さの欠片もない簡素なドレス。頬には殴打された跡。
(どうしてこうなってしまったのかしら。)