国家の命運、生存圏と領土問題、戦争学と軍事学、ゲオポリティク(地政学)で読み解く世界情勢、
国家の命運、生存圏と領土問題、戦争学と軍事学、ゲオポリティク(地政学)で読み解く世界情勢、
☆前書きとして
そもそも地政学とは、相手(敵国)に知られてはならない内容を含んでいるので
秘密裏に研究される学問である。その国の防衛大学とか、防衛研究所でひそかに?追及されるべき
軍事学(戦争学)の一分野である、一般大学で公開授業などするべきものではない。
よって、私がここに公開などしてはいけないものなのであるが、、、、
一市民であるわたしだけで秘密に抱えていても意味がないので
あえて禁を破って公開した次第である、
その事情をなにとぞお含み戴きたい次第である。
〇はじめに
ウクライナ問題で騒然とした欧州の状況ですが、、
意外と、ゲオポリティクで、俯瞰すれば
別に、、不思議でもなんでもなくて、、「いずれはこういう事態になるだろうな」、という
事が予見できるのですが、
さて今回は地政学で読み解くウクライナ侵攻問題です。
というか、、、一般論としての、
「国家の生存圏と領土」という切り口での、言及になるかと思います、
それではこれが分かれば
ロシアの侵攻も
ウクライナの命運もすべてが予見できる?という
ゲオポリティク(地政学)の、ごく初歩的な
講義?になります
お暇でしたら、、お付き合いくださいませ。
〇総論
まず初めに、
国家と国民の命運を決するのはどういうキーワードだろうか?
という根本問題がある、
それでは単刀直入に前置きなしで申し上げよう、
「政治家、一般人を問わず、国民全体が世界情勢の冷酷な現実を夢想や妄想なしにしっかりと見つめて
それらを深い歴史的な視座や透徹製で、分析し、そこから導き出される世界推移のシナリオを
正確にプロファイリングできるか、どうか、、その一点に、その国家の命運がかかっている」
という真理でしょうね。
そういう知識、、学問を
「軍事学」「戦争学」とも言いますが
軍事学は些末な兵法論や兵士運用法とか武器論などがほとんどですから
まあこれは専門の軍人しか必要ではないのかもしれない、
こういう末梢の軍備学ではなくて
もっと軍とか 戦争とかの、大局的な学問はないのか?
といわれると
それが「ゲオポリティク」地政学、ということになります、
一般にその国の指導者が、そういう大極的な「智慧」「知見」を持ってれば、、まあそれでいいだろう?
という見解にもなりますが、
だがそれだと結局はおろかな国民の「衆愚政治」「迎合政治」で国の命運を誤る、、という事例が多いのである。
現下のウクライナ戦争についても、一般人だから知らなくってもいいだろ
とはなりませんからね。戦争の被害者は何時だって一般人なのですから。
ということでそこのあなたも
基本の、地政学的な知識は必須でしょうね
世界情勢が風雲急を告げる今こそ
全日本人が地政学を学ぶべきなのではないでしょうか?
地政学は現実的な戦争の推移とか戦争の予見とかを明確にあなたに教えてくれるからです。
歴史学や政治学、法律学では、こういう現実の戦争の推移や予見はできませんからね。
ですので、言わゆるアカデミックな学者・学会からは
地政学は『疑似科学』「エセ学問」といわれているのです、
まあ確かに国家の命運や戦争の予見などを、告知するのですから
まあある意味「預言者」的な面も多々あるからです、
これが正統派のアカデミックからは「偽学問」といわれるゆえんです、
だが、、国家の命運を予見することは誰だって求めるから
それを唯一、標榜する地政学・ゲオポリティクは
いくら批判されてもいまだに、命脈を保ち就中、いまだにひそかに?研究され続けていて
世界の指導者や政治家は「公言」はしませんが
地政学を応用して?政治を行っているのが
実態なのです。
さて前置きが長くなりすぎましたね。
今回は
地政学のなかの
「生存圏と領土問題」に絞って論及してみたいと思います。
そもそも国家形態として地政学では「海洋国家群」と大陸国家群」に分類する。
それぞれにそれぞれのゲオポリティクがあり、全く別である。
ロシアは当然大陸国家であり日本は当然海洋国家です。
そしてその、自国の位置づけを忘れて?しまったときその国は亡びる、という
ゲオポリティクの「大原則」があります。つまりかって日本が海洋国家であるにもかかわらず
大陸に深く侵攻して、結局滅び去ったのも地政学から見たら当然だということです。
「海洋国家が大陸に深く関与したらその時滅びる」 旧・日本が実例です
「大陸国家が大海軍を持ったらその時滅びる」 旧・ソ連が実例です
さて、、、、、、、、、、、
生存圏とはその国家が存立するための統治の及ぶ範囲を言います、
つまり日本国に関しては日本の領空・領海が確保されれば、それで安泰??ではありません。
海洋国家である日本はまず「海上航路」が常に自由でなければ、破滅します。
これが日本の生存圏です、
それでは大陸国家のロシアについてはどうでしょうか?
大陸国家にとって最重要なのは生存圏(生活圏)の確保である。
したがって1ミリでもより多くの領土を争って隣国と戦争を繰り広げるのである。
なぜなら領土が広いほど生存圏は安定するからである。
大陸国家はしたがって領土の1ミリは血の1ミリであり一度奪った領土は絶対に手放さない大原則がある。
大陸国家の、いわゆる「生存圏テーゼ」という「キモ」に、触れる重大事案ですから。
簡単に言うと大陸国家の存立にはその周辺国をいわば緩衝地帯(鎧)とするという思想があります、
これをロシアに当てはめるとベラルーシ、ウクライナ、バルト三国、フィンランドなどがこれに当たります
こういう国々は、中立でいてほしい、というかむしろ、属国で居てほしいという
ゲオポリティクの基本テーゼです、
今回ウクライナ侵攻を具体例として
ゲオポリティクで読み解いてみたいと思います
ココでは大陸国家の地政学ですから
その観点から究明しますね
大陸地政学とは?
いわゆる「生存圏」地政学です。
その代表者フリードリッヒ・ラッツエルの理論を紐解いてみよう。
彼の論点の要旨は
1、国家は生物でありその生きるための生存圏をおのずと必要とする
2.国境とは国家の同化力であり成長国家は国境線がどんどん拡大する
3、それを阻むと戦争になる
4、かくして最後にはひとつの強国のみが残ることになる
ナポレオンのロシア遠征や
これってまさに第二次大戦のヒットラーの戦争の基盤でしょう。
「国境線とはその国家の同化力であり成長国家は国境線がどんどん拡大する」
という何とも都合の良い、主張ですが、今のプーチンのやってることがそうですよね。
もう一つ
ドイツ地政学の
カール・ハウスフォーファーの地政学があります。
ハウスフォーファーの理論は「統合地域論」です
これは世界を4つの地域に分類して
それぞれの地域には大国がその支配権を持つだろうというものです。
彼の論点の要旨は
1.世界はやがて4つの地域に収束されるだろう
パン・アメリカ 中心は米国
パン・ロシア 中心はロシア
パン・アジア 中心は大日本帝国
ユーロ・アフリカ 中心はドイツ帝国
このように4大圏に収束するだろう
2、そしてこの4大圏はさらにドイツによって統一されて第三帝国の世界帝国になるだろう
、、、、、、、、、、、というトンデモナイ妄想?理論です?
ヒットラーはこれにかぶれて?あの世界戦争を繰り広げたのです。
いずれにしても
大陸型の地政学とは
モロ、、生存圏の確保と拡充という一点に集約されるということになるのです、
海洋国家の地政学は先ほど述べたような「海上交通路」が生存圏ということになります。
海洋国家のゲオポリティクについては
代表者である、マハンの『海上権力史論」をお読みください
〇まとめ
このように海洋国家にしろ
大陸国家にしろ
生き残るためには
生存圏が必須でありこれを確保するためには
戦争もいとわない、という冷厳な現実があるということですね。
プーチンが今やってることもそういう生存圏確保を必死にやってるということです。
ですからこれを止めることはできないとおもいますね。
それは例えば、
海洋国家である日本にとっては海上交通路が自由であることが絶対命令です、
これが阻害されたとき日本は滅びるからです、
そのためには、強力な海軍力の保持が絶対条件です、
シーレーンを警備し、巡回する、そしてその自由通行を阻害するものは撃破するという
強い示威活動が、必須です、
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」などしてたら、日本は滅亡するしかないという厳しい世界の現実があるのです。
それはウクライナの今回の現実を見てお分かりですよね。
まあこのような生存圏闘争に終止符を打つためにできたのが
「ヨーロッパ共同体」だったわけですが、
思想信条を異にする「ロシア」が之を目の敵にするのも当然でしょうね。
まあ極論を言っちゃうとですね
ロシアもEUに加盟させちゃえば?いいわけですよ。
だがそれをロシアが「うん」というわけないよな。
ということで
ソ連崩壊後の、失地回復?のために
死に物狂いで?ウクライナ確保に奔走しているというのが今の状況だということなのです。
ところで?
ウクライナでは170万人が隣国のポーランドやルーマニアに避難していますよね。
さてでは若しも日本がどっかの将軍様からミサイル攻撃されたとき
日本国民はどこに避難したらいいのでしょうか?
そうです。、日本には海しかないんですよ。
回り中が海で、
避難なんてできないんですよ
わたしたちは
ここで踏みとどまって敵と戦うしかないんですよ。
それなのに?
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」?????????
などというお花畑妄想平和の虚妄でしかないような「妄想平和憲法」????
で日本が守れるのでしょうか?
一部の派の人々や政治団体・政党は、、、、
「9条を守れば日本は平和」????
「9条は日本の宝」????
「世界は友達みんな良い人ばっかり」?????
「武器を持たないことが本当の平和だと思います」?????
「自衛隊は違憲です、即解散せよ」??????
などと
あいも変わらず「妄想お花畑へいわ」を触れ回っていますが
そろそろ日本人も目を覚ますべきなのではないでしょうか?
「自分の国は自分で守るしかない」という冷厳なる真実に
今回のウクライナの侵略を見ても、
いい加減めざめるべきなのではないでしょうか
これからどうなるのか?
それはこちらでどうぞ↓
『ロシア国家の成立過程とウクライナ問題の今後を占う
地政学的な考察・試論(増補版』
付記
地政学について講義している大学は日本にはないと思うので、地政学について学ぶなら
独学しかありません。
参考書は本文中に出てきた、地政学者の原著か、あるいは日本人書いた、概説書でも読むしかないでしょう、ネットで探せばたくさんあるとおもいますよ、
例えばちょっと古いのですが,倉前盛通の「悪の論理」「新・悪の論理」などは網羅的ですね