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トナの村にて.1

たまの投稿です

魔物の肉は、それなりに美味しかった。美食家でもないので、うまいとしか言いようがないのだけど、プラチナの手捌きが上手いがら、獣臭とかもなくて。美味しそうに食べる僕を嬉しそうににこにこ見ていた。なゆか、羞恥プレイみたいで恥ずかしい。でも、料理が出来る女性は好きだ。実来もそうだったけど、女性の調理をしているときの後ろ姿を眺めているだけで、ドキドキしたものだ。その後、むらむらしたもので夕飯が冷めることはあったけど。



見張りは交代ですることにしたものの、美女と二人。なにか起きそうで起きないのは、モテない僕だからだろう。生まれ変わってもそうなのね。ま、いいけど。金貨も入ったからラッキー程度に考えて、謙虚に行こう。薪をくべてぼやっと炎を眺めていると、プラチナが身をよじる。

改めて素敵な女性だなと思う。天使だけど。説明書を呼んでいると、交代の時間が来たので、軽く肩を揺すって起こす。む、無防備な寝顔を見せないでほしい。


「ふわぁ~。どうしたのハヤくん」

のんびり起きて大あくび。気さくな天使だよ。もっと威厳とかありそうなのに。

「交代の時間だよ」

「ああ、はい。お疲れです。交代するので寝てください」

野宿なんて慣れないから、眠れないかと思いきや、横になった途端ぐっすり。気を張っていたんだろう。

すぐに、深い眠りに落ちていった。



夢を見た。学生時代の夢を。その日は厄日だった。

そこで僕は弓道の大会で外しまくった。部員からは、落胆されるし。幼馴染みには彼氏が出来て、告白する前から振られるしで良いことはない。

その日、両親が事故で失くなったことは話してない。そのことを話すとみんな同情してくれたけれど、なんだかそこで、人に失望したんだ。

だから人とは、適当に付き合うことにした。本気にならない。人に期待してもすぐに傷つくから。



空に向かってオーラショットを放つ。

矢ではなく気を込めて放つ技は、天を切り裂く。

でも、天使とか関係なく無防備な寝顔を見せるプラチナのことは信用出来そうなそんな気がするかも。



「う~ん。そこは駄目……くすぐったいですょ~ハヤテくん~」

「…………」

なんの夢見てるんだこの子。



明け方、朝食の準備をしてるとむにゃむにゃ言いながら起き上がる。

「おはよう、ハヤテくん」

「うん、おはよう。流石に朝は冷えるね」

「うん。街に着いたら野宿用のセットも買おう」

「そうだね。えへへ、いい匂い」

昨日の肉の残りだけどまあいいか。

アイテムボックスには、毛布とかないのに塩コショウとかは常備されている。高級傷薬や、ステータス異常を回復する薬もある。光の女神様々である。


僕のとなりに来て焚き火に当たる。近いとミニからのぞくきれいな足に目が行きそうになるので気ををつける。


食事を終えた後は、再び街に向けて街道を行くと、昼過ぎには小さな村が見えてきた。地図を見るとトナの村と書かれている。

のどかで平和そうな村だ。ゲームとかだと困ってる村人もいるのだけれど、そう言うこともないのか、じっちゃんばっちゃんがにこやかに挨拶してくるので会釈する。

「平和そうな村ですね~」

「そうだね。まずは食事をしよう」

その途端プラチナのお腹がぐぅと鳴る。

「まあね」

「……なにが?」

豊かな胸を反らして得意気なので、思わずツッコミを入れてしまった。

村にニ、三軒ある食事処兼酒場で、田舎料理を堪能してるとおじさんがおかずを一品サービスしてくれた。

煮物みたいなそれは、シンプルに旨かった。

「うまっ!」

「うんうん。地上の料理もイケるね~」

その言葉におじさんは、目を丸くした。

「お嬢さん、清楚そうに見えて痴女なのかい?」

「違います~!そうじゃなくて……地上」

「プラチナ」

プラチナを慌てて止める。天使って話しても信じることはないけど、変な奴に思われるかもしれない。

「なんでもないです」

「?まあいい。旨そうに食ってくれるならな大歓迎だ」

おじさんは、豪快に笑うとカウンターへ戻る。洋食っぽい見た目の料理を平らげると食後にメニューを見ているとプリンがあった。

「あ、プリンだ」

「ぷりん?」

「ああ、僕の世界によく出てくる甘味ものだよ。

でもなんで、この世界にあるんだろ?」

そして、プリンは異世界ものにもよく出てくる親しみやすい甘味ものだ。子供の頃よく食べたっけ。

僕は、プリンを二つ注文するとおじさんがノシノシと運んでくる。

手に持つと冷たい。実来の心のようだ。ちょっと弄ってみた。


「甘くて美味しいです~」

「そうかそうか。これは、最近オイルトテスに出掛けたときに洋菓子店で見つけたんだ。

店員の態度はなにやら怒っていて最悪だったが、このプリンは最高だろ?」

どうやら、何度も通い買って食べて、自分なりのプリンを完成させたみたいだ。凄いな。素直に感心する。



つづく

プラチナは、プリンに大満足だよ



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