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66、悪魔はお披露目する

アシュアと交代して、マスティフのお披露目となった。


因みにどうでもいいけど、マスティフのステータスはこんなもんだ。



名前:マスティフ

種族:人間(戦士・黒の一族次男)

年齢:35

レベル:58

HP:2230

MP:110

攻撃力:495

防御力:389

智力:96

速力:133

精神力:168

運:84


戦闘スキル:上級大剣術・中級剣術・上級体術

魔法スキル:初級火魔法・初級闇魔法



フラヴィーナの1件で魔物を倒しまくっていたが、低い魔物ばかりだったのでレベルは3しか上がらなかったようだ。

マスティフはスキルをそれぞれ発表して、マジックアイテム『力の大剣』の紹介の時には俺から借りていることまで話した。

その大剣で剣捌きを見せてくれたが、毎朝模擬戦に付き合っているので動きなんていいに決まっているので、見ずに乾いた食器をアイテムに入れる作業をした。

マスティフは適性がないからはっきり言って才能はないと思う。

だがそれを才能があるように錯覚させるほどの努力をして、ランクBにまでなって英雄と言われるまでになったのだ。


その泥臭い努力は認めてやってもいい。

頑張っているアホは嫌いじゃないからな。


「う~ん、マスティフはまだまだじゃのう。」

じいさん、厳しすぎじゃねえか?



マスティフが終わって、「・・・次は私ですね。」と静かに座って見学していたレフィは立ち上がった。


因みにレフィのステータスはこんなものだ。



名前:レフィリア・カリスティ

種族:人間(暗殺者・トリズデン王国第二姫の護衛)

年齢:24

レベル:54

HP:1470

MP:1030

攻撃力:222

防御力:178

智力:137

速力:419

精神力:121

運:80


適性:闇魔法

戦闘スキル:上級短剣術・中級剣術・暗殺術

魔法スキル:中級水魔法・中級闇魔法



やはりレフィもフラヴィーナの1件でレベルが2しか上がらなかったようだ。

それでも十分強いと能力を見ればわかる。


「・・・私の家系は代々暗殺者の一族としてトリズデン王国に使えてきましたが、それももう数百年前のことで、現在は私以外は普通の貴族として首都で暮らしています。」

へえ、そうなのか。

「私は先祖返りのようなもので、小さな頃から暗殺術に優れ、それもあってアシュアの護衛として彼女につくようになりました。」

小さい女の子が暗殺術やってるの、想像しただけで怖いな!

すごいぶっちゃけ話をしているが、そんなことも話した方がいいのか?

俺はテスターなんて話すつもりないからな?


レフィはそれからレベルとスキルを言ってものすごく素早い移動と剣捌きと適性のある闇魔法を放っていた。


レフィはマスティフと正反対に、才能で動いている感じだ。

無表情で冷静だから、状況判断能力がずば抜けているし暗殺術特有の敵の急所などもすぐわかるようで、必要最低限の動きで仕留めるタイプのようだ。



「ほう、では次はわしかのう。」

そう言って熱いお茶を飲んでいたじいさんがよっこいしょと立ち上がり、レフィと交代した。

じいさんはステータスが見れないから興味がある。

俺は食器や桶をさっさと片付けて、ちゃんと見学することにした。


「わしはレベルは秘密じゃが、中級大剣術・上級剣術・上級体術・初級鑑定魔法・上級火魔法・中級水魔法・中級風魔法・上級光魔法・上級結界魔法・中級強化魔法・隠蔽魔法を持っておる。」



・・・は?


取得したスキルが25!?


5の倍数でスキルは取得できるから、ということは・・・レベル125~129!?


この世界の人間のレベルは100が限界じゃなかったのか!?


俺は慌ててアイテムの中から「神様監修:世界の歩き方」を取り出してそれを書いているページを探した。


『普通はレベル50以下、才能がある者でも最高はレベル100らしい。』


なるほど、らしい(・・・)ね。

ここでさりげなく匂わせてたのかよ!

わかるか!!


「わしもアシュアと同じで火魔法に適性がある。更にわしには相棒のこいつがおるからのう。」

そう言ってじいさんは腰にさしていた刀を抜いて見せた。

「マジックアイテム『黒焔(コクエン)』と言うてのう。古い友人からもらったもので、黒い炎が出るぞ。ほいっ」

じいさんが軽くそう言って剣を振ると原っぱに3メートルほどの長さの大きな亀裂ができてボオッと黒い炎が舞った。


「うわあっ、剣もすごいけどマリルクロウ様の剣捌きもすごい!見えなかったわ!」

「この間あれを夜までくらわされたんだよな・・・。」

マスティフが遠い目をしてそう言っていた。

くらわすじいさんもじいさんだが、夜までくらったのに翌朝普通にぴんぴんしてるマスティフはどうなってんだ?



「んじゃ、次はユウジンね?」

アシュアがそう言って来た。

「いいえ・・・、クロ助です。」

全員がは?という顔で俺とクロ助を見てきた。

クロ助はえへん!と胸をはってじいさんと交代していた。


「ミャー!」

「準備いいそうです。」

「ちょ、ちょっと!クロスケちゃんはただの子猫よ?」

「それが最近ただの子猫じゃなくなったんです。レベルもあなたよりありますよ。」

「はああっ!?」

全員が驚いてクロ助に目を向けると、俺はやれやれとクロ助に近づくと解説した。

「ちょっと気紛れでクロ助のレベルを上げてみたんです。そしたらレベル35にまでなりまして、初級爪術と中級影魔法を覚えました。」

「レベル35!?私より高い!」

「影魔法ってのは?」

「見せながら解説します。クロ助、まずはダイブ。」

クロ助はタタッと走って俺の影に飛び込んだ。

ドボンと影の中に入ったのを見てみんな驚いていた。

クロ助はすぐさまひょっこり顔を出してピョンッと出てきた。


「ウェア、ライオン。」

俺がそう言うとクロ助は「フミャー」と鋭く鳴いて影を纏うとあっという間に3メートルのライオンのような姿になってみせた。

「ええっ!?クロスケちゃんがライオンになった!?」

「影を纏うことで、猫科動物なら変化できるそうです。大きさも昼間はこれが限界ですが、夜は30メートルまで大きくなれるそうですよ。そして影でできてますから物理攻撃無効で魔法は影を消す魔法以外は無効です。」

「うえっ!?それすげえな!」

影のライオンは俺の頭にスリスリすると元のクロ助の姿に戻った。


「これで最後です。フォース。」

クロ助はまた「フミャー」と鋭く鳴くと、しっぽにだけ影が纏わりつき3メートルまでのびてしっぽの先が片刃になった。

「先程のウェアの応用でしっぽにだけ影が纏うものです。先の片刃のようなものは試しましたが、普通の剣並みに切れます。」

クロ助はしっぽを自在に操って剣捌きをしているような動きをしっぽで見せた。

「す、すごーい!クロスケちゃんカッコイイ!!」

「すげえ面白いな!もうちょっとして成猫になったら模擬戦やろうぜ!クロスケ。」

「ミャー!」

いいよ!っという感じで鳴いたクロ助は胸をはってフフンと鼻を鳴らしていた。

猫にまで模擬戦を申し込むアホはどうしたらいいのだろう?




「さて!今度こそ次はユウジンね!楽しみ~!」

アシュアは嬉しそうに期待した目で見てくるし、マスティフとじいさんはキラキラした目で見てくるし。

レフィも無表情だがじーっと見てきてるし。



ああ、最悪だ。

こういうのめんどくさいんだけどなあ。

でももう流れとプレッシャー半端ないし。



・・・しょうがないなあ、はあっ。



「・・・先に言っときますが、レベルも上級とか中級とかの級も秘密にします。普通の人よりスキルが多いですが、詮索しないでそういうもんだと思って下さい。ですがスキルの説明はします。」

全員が頷いた。

クロ助は俺から離れてタタッと皆のもとまで走っていった。

見学する気満々だな!


「俺が持ってるのは短剣術・剣術・双剣術・罠魔法・鑑定魔法・アイテム収納魔法・火魔法・水魔法・風魔法・土魔法・雷魔法・光魔法・拘束魔法・隠蔽魔法・剣魔法・多重魔法・探索魔法です。」

「「「「多っ!?」」」」

うん、自分でも多いなと思う。


「俺は人前では短杖1本かナイフで戦ってますが、本来は違います。」

俺は腰にさしていた2本の短杖を両手に持つと魔法剣にした。

試験の時に見たマスティフ以外は驚いている。

「剣魔法で魔力でできた刃を杖から出して戦います。籠める魔力で長さや切れ味が変わります。これを双剣にして戦うというのを自分で思いついてやってます。」

実際に土魔法で岩を出してそれを魔力を籠めた魔法剣で切って見せた。

「へえ、すごいすごい!スパッと切れたわ!」

「え、ユウジンあんな切れ味のを試験の時に向けてたのか・・・?」

マスティフが今頃戦慄していた。


俺はさっさと魔法剣をしまうと次に移った。


「次は・・・罠魔法ですね。」



はーあ、めんどくさい。




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