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35、悪魔は参加する

クロ助の体長を30センチ、しっぽ50センチから体長15センチ、しっぽ30センチに変更しました。

こちらの世界より小さい設定だったのですが、よくよく考えたら30センチってそこまで小さくないなと思いまして(笑)

30センチだと肩にも乗りにくいわな。

ギルド内は騒然となった。



「魔物の大群は先ほど確認されたそうで、数ははっきりとしませんがおそらく100!町の冒険者と警備兵だけではまったく足りないということで首都に連絡が来たそうです!今から参加者を募ります!人数は30人位でランクD以上、報酬は1人1万インです!参加希望の方はカウンターに来てください!」


ギルド内はまたガヤガヤ騒がしくなり、冒険者はみなどうするかパーティ内で話し合っているようだった。

俺はどうしようかなあ?と周りの様子を見ながら考えていたら、冒険者たちは次々とカウンターに向かって行った。


まあ、破格の報酬だから、おいしい依頼だろうな。

「おお!"黒の流星"も参加するってよ!」

誰かがそんな声をあげたのでカウンターを見てみると、いつの間にかマスティフと若い男女がいて、若い男女も黒い鎧を着ていることからどうやらあれでパーティのようだ。

冒険者たちは"黒の流星"の姿を見て歓声をあげていた。

「こりゃ、こっちの勝ちは確定だな!」

「なんたって強ーし頼りになるからな!マスティフは!」

ていうかギルドにいたのか。気付かなかった。

・・・気付いても無視してただろうけど。


参加せず帰ろうかなと思っていると、参加を申し込むカウンターの前にアシュアとレフィの姿もあった。

ていうかあの2人もいたのか!?

え!?参加するのか!?いいのか!?

姫が首都から離れたら不味いんじゃないのか?


動揺していたら後数名で締め切るとなった。


「うーん、どうしよう。参加した方がいいか?クロ助。」

「ミャー」

どっちでもいいよという感じで鳴いた。



「参加しようぜ!」


「うわっ!?げっ、マスティフ!?」

真横で急に言われたので驚いたら、マスティフがいつの間にいた。

「げっとはなんだよ。それより、参加しようぜユウジン~!」

「・・・正直迷ってます。フラヴィーナの町にちょっとありまして。」

「え、なんか事情あるのか?」

「んまあ、ちょっと俺がやらかしたせいもあって、フラヴィーナのギルマスにあんまりよく思われてないんですよね。」

「ユウジンがやらかしてあんまりよく思われてないって、よっぽどじゃねえ?でも今はそうでもないかもよ?」

「まあ・・・、確かにフラヴィーナの町を出て3週間は経ってますから、大丈夫かもしれません。」

でもまあ、3週間しか(・・)経ってないとも言えるから、なんともいえないがな。

「ユウジンが来てくれたら魔王が来たって負ける気がしないよ。だからさ、参加しようぜ!お願い!」

「マスティフは俺をなんだと思ってるんです?・・・わかりましたよ、参加します。」

「やったー!」


もう完全にマスティフのペースに巻き込まれた・・・。

まあいい。これを機会にギルマスに恩を売っとくのもいいかもしれないしな。

そうしたら町に寄っても監視されることはないかもしれないし。

また行きたいんだよな。"金鶏の夜明け"亭。



町へは明日の朝に出発ということで、それから宿屋に戻って事情を店主ハドソンさんに話した。

ハドソンさんはやはりこういうのに慣れてるようで、今日までの宿泊に処理してくれて先払いしていた分のお金は返してくれた。

また首都に戻ってきたらその時改めて宿泊の契約をするということになった。



翌日の朝はさすがに空気を呼んだのか、マスティフは突撃してこなかった。

今後も空気を呼んでくれたらありがたい。


食堂にいくとローズさんがいつもの熱烈歓迎をクロ助にお見舞いしていたが、ハドソンさんから事情を聞いたようで、またうちに来てねと言ってくれた。

アシュアとレフィと相席になった際に参加することにしたと話したら、アシュアはとても喜んでいてレフィはいつもの無表情だった。



集合場所は首都の東側の出入り口ということで行くと、すでに多くの冒険者とその冒険者を乗せるためと思われる馬車がいくつも並んでいた。

そして少し離れたところに兵士と思われる集団もいた。

数は30人ほどで、王国指定の鉄の兵士鎧を着ていた。

どうやら兵士たちも応援として行くようだ。


「よ!ユウジン!」

声の方を見ると、マスティフらパーティが集合場所に来たところだった。

げっ、もう見つかったか。

マスティフはニコニコしながら近づいてきた。


「俺のパーティ紹介させてくれよ。槍使いのヒスランと魔法使いのカルドだ。」

マスティフは後ろについてきていた若い男女を紹介してきた。

「はじめまして。私がヒスランよ。」

俺よりちょっと年上と思われる、長い赤黒い髪で赤い目の女性でスレンダーな体型で黒い鎧を着ていて黒い槍を持った姿だ。



名前:ヒスラン

種族:人間(槍使い)

年齢:27

レベル:48

HP:1550

MP:480

攻撃力:325

防御力:289

智力:186

速力:301

精神力:180

運:99


戦闘スキル:上級槍術・初級棒術

魔法スキル:中級火魔法・初級水魔法・中級光魔法



「はじめまして。ユウジンといいます。」

「ごめんなさいね、マスティフが毎朝押し掛けて迷惑してるでしょう?私たちも毎日止めてるんだけど、聞かなくて・・・。」

どうやら毎日止めてくれているようだ。

「もっと強く止めていただけるとありがたいです。」

俺がとても爽やかな笑顔でそう言うと、マスティフがえっと驚いていた。


「あはは、ユウジンって面白いね。俺はカルド。よろしく。」

ヒスランの隣にいたカルドがそう言ってきた。

俺と同い年くらいで、少し長めの黒髪に茶色の目のメガネをかけた男性で、ひょろ長の体型に黒のローブを着ていて赤い長杖を持った姿だ。



名前:カルド

種族:人間(魔法使い)

年齢:25

レベル:46

HP:970

MP:1880

攻撃力:179

防御力:247

智力:345

速力:186

精神力:210

運:91


戦闘スキル:中級杖術

魔法スキル:上級火魔法・中級水魔法・中級木魔法



「よろしくお願いします。それと、こいつは俺のペットのクロ助です。」

「ミャー!」

よろしく!という感じで鳴くと、カルドは興味深げにクロ助を見てきた。

「へえ!よく見たらこの子、「神の使い」じゃないか。珍しいね。」

「たまたま道で拾ったらオッドアイだったんで驚きました。」

「かわいいわねえ。」

ヒスランはそう言ってクロ助の頭を撫で、クロ助は機嫌よく撫でられていた。



「あ、ユウジンにマスティフ!」

どうやらアシュアとレフィも集合場所に到着したようで、こちらに歩み寄ってきた。

マスティフは2人にヒスランとカルドを紹介して、お互い自己紹介しあった。

「私たちランクDパーティ"火炎の翼"なの。私がアシュア、こっちがレフィ。よろしく!」

え、アシュアとレフィは2人パーティで"火炎の翼"というのか。

今さら知った・・・。



「皆のもの!集まったな!」


そんな声がして、声の方を見てみると白馬に乗った男がいた。

50代くらいの金髪オールバックに見事な金のカールした口髭で、メタボな体に白の装飾だらけの全身鎧を身につけた、完全に貴族丸出しの姿だ。

白馬の後ろには彼の護衛と思われる茶色い馬に乗った鋼鉄の全身鎧を着たかなり屈強そうな男たちが2人いて、その後ろに信じられないくらいにド派手な馬車があった。


「我が領地を救うために集まってくれたこと、感謝するぞ。私はフラヴィーナの領主フレデリック・ヒューイである!」

フレデリックはそうめちゃくちゃ偉そうに言った。

「今回は私が責任者として指揮することとなった。皆、私の指示に必ず従うように。フラヴィーナの町に着いたら指示ので、皆は馬車に乗って来るがよい。私の足手まといにならないようにしてくれたまえ。」

フレデリックはそうふんぞり返って鼻で笑いながら一方的にしゃべると、兵士の集まっている集団に移動した。

「兵士諸君!よくぞ集まってくれた!兵士諸君の働きを期待しているぞ。」

兵士たちにはニコニコ笑顔で労っているような言葉をかけていた。


「・・・ほう。なかなかな貴族ですねえ。」

俺が少し呆れたように言うと、マスティフが返してきた。

「んまあ、貴族なんてあんなもんだ。兵士は国からの借りモンだから優しくして、俺たち冒険者は使い捨てと思ってるんだろう。」

「フレデリック・ヒューイ・・・あんな人だったんだ・・・。」

アシュアはそう呟いていた。

そう呟くということは、フレデリックは国にはいい顔しいだったんだろうな。

まあ、権力者には普通そうだろうな。



「冒険者の皆さんは馬車に乗って下さーい!」

馬車からギルドの職員が叫んでいた。

どんどん乗っていき、空いた席から埋めていった。

なんでか"黒の流星"と"火炎の翼"と相席になった。

・・・もっと落ち着いて道中向かいたかったのに・・・。



こうしてフラヴィーナへと馬車は動き出した。





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