表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
208/350

205、悪魔はシルバーエルフに向かう

ちょっと短いです。


HPと防御力の数字の(×2)と表示していましたが『倍加の指輪』で倍になることをすっかり忘れていたので(×4)に修正しました。

名前:ユウジン・アクライ(阿久来優人)

種族:人間(魔法使い)

年齢:25

レベル:78

HP:2870(×4)

MP:4640(×8)

攻撃力:580

防御力:713(×4)

智力:1213

速力:778

精神力:351

運:235


超適性:罠魔法・多重魔法・鑑定魔法

戦闘スキル:上級短剣術・上級剣術・双剣術

魔法スキル:最上級罠魔法・最上級鑑定魔法・アイテム収納魔法・(取得)上級火魔法・(取得)上級水魔法・中級風魔法・上級土魔法・(取得)中級雷魔法・(取得)上級光魔法・(取得)初級熱魔法・拘束魔法・隠蔽魔法・探索魔法・中級移動魔法・死霊魔法・剣魔法・操剣魔法・最上級多重魔法


取得可能スキル:2



オーバーロードを倒したことでレベルが10上がって78になっていた。

取得可能スキルが7もあったので火魔法・水魔法・光魔法を上級にして雷魔法を中級した。

そして新たになにか魔法を覚えようと選んだのは熱魔法だった。

これは火魔法の枝分かれした魔法らしくて、普通の人が取得するには上級火魔法と中級風魔法が取得条件らしい。

だが俺はテスターなので無条件で取得可能だった。

この魔法を今回取得したのは寒さでコートの中の住人と化したクロ助をコートから出すためだ。

初級熱魔法で保温ができるようなんでこれをクロ助にかけたらクロ助はいつものよう肩に乗るようになるというわけだ。

さっそくクロ助に熱魔法のことを話してかけてやったら喜んで俺の肩に乗っていた。

本当に、なんでそんなに肩に乗るのが好きなんだ?


おっと、それよりもローブセットの効果のことだ。


MPが8倍なんてえげつないことになってるのには自分でも引いた。

約37000って・・・。

それにHPと防御力に(×4)とあるが、これはどうやらローブセットに魔力を通すことでHPと防御力が2倍になり、『倍加の指輪』のおかげで4倍になったようだ。

あの職人はとんでもないと今更ながらに感じ、またなんかあったら頼ろうかなと思った。



森に行った俺たち(俺は1人で行こうとしたらマスティフ・じいさんが無理矢理ついてきた)はまず、出てきた魔物に俺がローブセットに魔力を通さず攻撃魔法をしてみることになった。

ガサガサと草木をかき分けて進むとサーチでフロストフォックスを見つけたのでファイアーアローを1つ射ってみた。


「ギャッ!?」


ファイアーアローはフロストフォックスの胴に刺さってボボッと燃え上がった。

ふむ、威力は前のローブセットの時と変わらないようにみえる。

その攻撃で死んだフロストフォックスをアイテムに入れてしばらく散策しているとまたフロストフォックスを見つけた。

今度はローブセットに魔力を通してファイアーアローを射ってみる。

同じように胴に刺さるように・・・あれ?


ボオオォォッ


明らかに倍近く大きなファイアーアローがものすごく速く飛んでいき、胴に刺ささった瞬間にフロストフォックスの全身は火だるまになった。

フロストフォックスは悲鳴すらあげずに丸焦げになった。


「「「・・・。」」」


それからウインドカッターやロックバレットで試してみても結果は同じで、ローブセットに魔力を通すことでさらに3倍ほど威力が上がっていた。

これでは討伐依頼で魔物を倒しても下手したら討伐証明部位ごと丸焦げになってしまう。

まあ、魔力を通さなければいつものように魔法を使っても問題ないということだから、強敵に出会わない限り魔力を通さなければいいか。


ポン、とクロ助の乗ってない方の肩に手を置かれた。

ん?と振り返るとものすごくキラキラした目をしたマスティフが大剣片手にニコニコしていた。


「・・・模擬戦やりませんからね。」

「そこをなんとか!」






それから数日後、俺たちはグリーンエルフを出てエルフ領唯一の町で首都のシルバーエルフに向かった。

グリーンエルフの北側にあるかなり広大な森を沿う形で北西方向に3日進むとシルバーエルフに着くらしい。


「シルバーエルフの近くで良質の鉱石が採れる鉱山があるので、シルバーエルフの町の壁はどこも銀色に輝いていてきれいなんですよ。その中でも美しい銀の輝きを放つのが中心地に建つ城なんです。」

コルネリアスは自慢気に言う。

「銀の壁もそうだけど、常に城の周囲に浮かんでる光のランプもきれいなのよ。角度によって様々な色に輝いていてね。人間たちは皆それを見て幻想的で神秘的ってめちゃくちゃ褒めてくれるの!」

兄に続いてヘンリエッテも上機嫌にそう言った。

俺が兄妹にシルバーエルフについて聞いてみるとそうそれぞれが答えたのだ。


「へえ、シルバーエルフという町の名前に合ってますね。確か町に住んでる方たちはイエローエルフやグリーンエルフのように属性で固まってないそうですね?」

「そうなの。エルフ長が全属性が得意なこともあって色んな属性のエルフが集まってきたって感じかな。全属性ってすごいのよ!」

俺の質問にヘンリエッテはキラキラした目で言ってきた。

「精霊魔法は精霊との相性もあるから大体は1つの属性の精霊と仲良くできれば十分とされていて、もし2つだと一目おかれるほどなの。でもエルフ長の一族は全員、全精霊と仲良くできるのよ!すごくない!?それに全属性得意ってことで髪は属性にとらわれない銀髪と言われているんだけど、それがとってもきれいで私たちエルフの憧れの一族なのよ!」

「そ、そうですか・・・。」

ヘンリエッテの熱弁にちょっと引いてしまったが、ヘンリエッテは気づくことなく熱弁している。



・・・というか、なんで俺たちがコルネリアス兄妹と一緒にシルバーエルフに向かっているかのか。


グリーンエルフを出る前日にコルネリアス兄妹に挨拶に行くと、「え?シルバーエルフに行くんですか?実は100年に一度、各村の代表が集まる会合がシルバーエルフであって明日出発予定なんです。」「ほお!ではこれもなにかの縁、我々の馬車で行ってはどうかのう?」「いいんですか!?」とコルネリアスとじいさんの間でトントン拍子に決まってそれを聞いていたヘンリエッテも「私も暇だから行く!」とついてきたのだ。


コルネリアスは「ついでとはいえ一緒の馬車にお邪魔するのですから、その代わりシルバーエルフの宿やオススメのお店は任せてください。」と言ってくれたのでまあ、いいんだけどな。


途中何回か魔物が出てきてヘンリエッテが「肉ー!」と言いながら後先考えずに飛び出すから止めるのが面倒臭かったくらいで、特に問題なく俺たちはシルバーエルフに着くことができた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ