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18、悪魔は絶望させて倒す

さてさて。



面白い展開だったな。



事前のサーチでヴァンパイアロードのサヴァンと同じ部屋にヴァンパイアがいたはずなのに、部屋に突入する前に確認したら隠れているっぽかったから、様子をみるためにアルトクスとカルファーが部屋に突入した瞬間に隠蔽魔法で俺の存在を隠蔽して、様子を見ていた。


途中でライトを部屋中に散らしてサヴァンの闇魔法攻撃をできないようにした。

闇魔法を使った際に近くの影が集まっていたから、近くにある程度の闇がないと使えないのかと、ライトを散らして様子をみたが正解だったようで魔法を止めていた。

闇魔法は見た限り結構強力な魔法なようだから、さっさと決着が着いたら面白くないしな。


そう思っていたら日が落ちたみたいで、隠れていたヴァンパイアが動いて無数のコウモリに姿を変えて音もなくカルファーの後ろに移動して、カルファーを殺した。

会話でヴァンパイアはサヴァンの奥さんだとわかって様子を見続けていたら、サヴァンはアルトクスを吹き飛ばしてアルトクスは右腕を無くしてのたうち回ってた。


もういいかなあ、とアルトクスにだけ聞こえるように声をかけて話したら、もーのすごくいい絶望を見せてくれた。


素晴らしいなーと思いながらもそろそろ光魔法の回復魔法かけてあげようかなって思ったら、サヴァンが独り言いってると勘違いして気味悪がって、上半身だけ吹き飛ばした。


あーあ、助けようとしたのに。残念。

あ、でもあとで皆の遺体は回収しとかないとな。

魔物と激戦して死んだよって報告しても、死体があったら信じてくれるだろうからね。


まずはヴァンパイア夫婦を倒さないと。

因みに女ヴァンパイアに鑑定魔法はとっくに使った。



種族:ヴァンパイア

属性:闇

レベル:35

HP:960

MP:740

攻撃力:126

防御力:141

智力:200

速力:139

精神力:107

運:49



まあ、"金の栄光"が倒しにいこうっていうくらいだからこれぐらいのレベルで、サヴァンの能力より下なんだからこんなもんだよねって感じだね。


俺はすでに準備していた罠魔法を発動した。




女ヴァンパイアの周りを突如として神聖魔法の光の球が取り囲んだ。


「な、なに!?・・・ぎゃああああああっ!!!」

女ヴァンパイアは全身の皮膚がジュウジュウと焼けただれ、断末魔の悲鳴をあげた。

罠魔法がはれる5メートル圏内だったから女ヴァンパイアを囲むように足元に10個の神聖魔法をリンクした罠をはった。

それをやって後は俺のタイミングで発動するようにしたのだ。


「お、おいどうした!?」

サヴァンが驚いて近づこうとするが、サヴァンも神聖魔法は効くのでなかなか近づけない。

「な、なんだこれは!?・・・神聖魔法だと!?」


驚いて隙にだらけのサヴァンに無詠唱で雷魔法のサンダーを使う。



バチバチバチッ



「ぐあっ!?なんだ!?」

できるだけ体のなかを駆け巡るイメージをする。

そうしたら筋肉が収縮して、すぐ動けないだろう。

そして素早くサヴァンに近づくと、銀の杭を両手のひらと両足の甲に刺した。

「ぐあああああっっ!?」

ふむ、これでは抜かれないか心配だな。

追加で両太ももに2本ずつ、両腕に3本ずつ刺したところで俺の持っていた杭は無くなった。

「があ゛あ゛あ゛ああっっ!?」

サヴァンは突然の痛みに叫び膝をついて苦しんでいる。

サヴァンは無数のコウモリになる様子はない。

どうやら杭を刺されたらコウモリになれないようだ。

しかも触れられないのか抜こうともしておらず、ただ苦しみ戸惑っている。



これなら、俺が姿を現しても大丈夫かな。


俺は隠蔽魔法を解除した。


「いや~、面白い展開見れたよ。ありがとう。」

突然目の前に現れてニコニコお礼を言った俺にサヴァンはとても驚いていた。

「ぐぅっ、お、お前は・・・何者だ!?・・・どこから現れた!?」

「俺はこの人間たちの荷物持ちでここまで同行してきた人間。こいつらが頭わりいから一緒に戦うつもりなかったからさ、誰にも見えなくなる魔法使ってずっと傍観してたんだよ。なかなか面白かったけど、やっとあんたと女ヴァンパイアに隙ができたから攻撃したんだよね。」

「ば、馬鹿な!?・・・私でさえ気付かないだと!?がはっ・・・そんな魔法があるわけ・・・!?」

「あるから使ったんだよ。現にあんたら俺に気付かなかっただろ?ライト使ったりしたのに。」

「はぁっ・・・変な光があると思ったが・・・あれはお前の・・・仕業か!」

「そうそう。シャドウボールって結構強力だったから使われたら早く決着つくかなって思って。早く終わったらつまんないからね。」

「ぐっ・・・、人間の癖に、生意気な・・・。」

「その人間に杭を刺されて苦しんでるのはどこのどいつだ?ははっ」

俺が馬鹿にしたように笑うと、サヴァンは苦々しい顔で睨んできた。


「さて、奥さんどうなったかな?」

女ヴァンパイアはずっと悲鳴をあげていたが、悲鳴をあげられないほどダメージを受けたようで力なく地面に倒れ込んでいた。

神聖魔法を解除して近づいてみると、かろうじて生きていたが全身の皮膚はただれて血が体中から噴き出していた。

顔も焼けただれて目は潰れて無くなっていた。

「お、すごい。こんな状態でも生きてるんだ。」

「あうぅぅっ・・・ぁああ・・・あなた・・・たす、けてぇっ」

もうまともにしゃべることができないようで、うわ言のようにサヴァンに助けを求めていた。

俺は女ヴァンパイアの髪を掴むとサヴァンの方へ引きずって移動した。


「貴様!・・・我が妻になんてことをっ!?・・・人間の癖に!!」

「あんたよっぽど人間を馬鹿にしてるんだな。その人間に奥さんはこんなに死にかけてんの、わかんねえ?」

俺は女ヴァンパイアの頭を掴んでサヴァンの目の前に突きつけた。

「いたい・・・あなた・・・どこぉ・・・?ああぁ・・・。」

「奥さん、旦那は目の前にいるよ~。これからあんたが人間に殺されて死ぬとこじっっくり見てもらおうね~。」

「!?・・・き、貴様!?」

「あぁぁ・・・いやよぉ・・・にんげんなんかにぃ・・・、しにたくない・・・たすけて・・・あなたぁ・・・」

「ははは、そうだよ。お前らは人間なんか(・・・)に殺されるんだ。悔しいだろ?憎いだろ?でもあんたらはなにもできない。俺を傷つけることもできない。人間に抵抗できないなら、人間以下だよなあ?」

「ち、違うっ!・・・ヴァンパイアロードは・・・偉大なる上位魔物だ!」

「偉大かどうかなんて知らねーし。ヴァンパイアロードって能力はすごいかも知れないが、他を蔑ればそれだけ己も蔑まれることがなんでわかんねえの?ま、わかんねえから蔑むのか。」

俺はアイテムから銀の短剣を出した。

「じゃあ、まあ、さっさと殺ってあげるね。」

「いやぁっ!!・・・いやぁぁっっ!!」


俺は奥さんの心臓を貫いた。


肉を裂く感覚が剣から伝わってきて、ゾッと鳥肌が立つ。

人型は人間を殺してるみたいで胸くそ悪いなあ。

俺はうえって顔をしていると、奥さんはまた断末魔の悲鳴をあげて、心臓部分から砂になっていき、さらさらと崩れて後には砂の山とヴァンパイアの牙だけが残った。

もしかして、この牙が討伐証明部位か?


まあ、それは置いといて。

奥さんを倒したことで、俺はレベル20になった。

これでサヴァンを殺せる可能性が高まった。


目の前で奥さんを殺されて呆然としているサヴァンに注視しつつ、俺はステータスを開いてポイントを割り振った。


名前:ユウジン・アクライ(阿久来優人)

種族:人間(魔法使い)

年齢:24

レベル:20

HP:720→820

MP:990→1090

攻撃力:131

防御力:148

智力:198→298

速力:175

精神力:119

運:81


超適性:罠魔法

戦闘スキル:中級短剣術

魔法スキル:中級罠魔法・中級鑑定魔法・アイテム収納魔法・中級火魔法・初級水魔法・中級土魔法・初級雷魔法・(取得)中級光魔法・隠蔽魔法



智力に100全部使ったので、これで魔力だけならサヴァンとほぼ同じになった。

さらに光魔法を中級に強化したので、神聖魔法の効果もあがるだろう。

現に神聖魔法のいい感じに強力そうな魔法が頭に浮かんできた。

俺はニヤリと笑ってサヴァンに意識を向けた。


「奥さん死んじゃったねえ。心境はどう?」

「貴様!貴様―――――――――っ!!」

「格下だと蔑んでいた人間に手も足も出ずに、愛する奥さんを殺されて惨めでならないね?情けないね?辛いね?苦しいね?痛いね?」

「貴様!殺してやる!!・・・殺してやるっっ!!ぐあああぁ!!」

サヴァンは全身から黒い魔力のようなものを噴き出し、銀の杭を抜こうとした。

だがそれを俺は神聖魔法の光の球を無数に出して取り囲んで、黒い魔力みたいなものを霧散させた。

「がああああっっ!くそっ!くそぅっ!!」

光を浴びて肌がジュウジュウと焼け、痛みに苦しんでいるサヴァンをニコニコ笑ってあげた。

「残念だったねえ。じゃあ、そろそろ死んでね?」

俺は神聖魔法を唱えた。


『我が前の不死者を浄化する聖なる剣を、ホーリーソード』


俺の頭上から光が差し、白い光の剣がすっと降ってきた。

俺がそれを掴むと頭上の光はやみ、サヴァンは恐怖の表情を浮かべた。


その顔は死を目の前にした恐怖の、絶望した顔だった。


「うはははは!その顔その顔!やっぱり魔物も絶望するんだね。いい顔してるよ!人間にはチート持ってる奴もいるんだから、勝手に格下だと決めつけちゃったから殺されるんだからねえ。後悔しながら死んだらいいわ。ははっ」

「あ・・・ああ・・・悪魔めっ!」

「ふはっよく言われるよ。」


そしてサヴァンの心臓に光の剣を突き刺した。

銀の短剣とは違って光でできているので刺した感触がなく、また胸くそ悪い思いをしなくてすんだ。

サヴァンは断末魔の悲鳴をあげて体の穴という穴から光が溢れて塵となった。

後には少しの黒い塵とヴァンパイアより少し大きめの牙が落ちていた。


「・・・ふう、倒せてよかった。」

俺はため息をひとつつくと、"金の栄光"の遺体の回収をして、魔物の討伐証明部位を回収した。

女ヴァンパイアの牙と砂を布にくるんでアイテムに入れて、サヴァンの牙と塵を別の布にくるんでアイテムに入れた。

もし討伐証明部位だけでアレだと言われたら面倒なんで一応砂や塵も持って帰ることにした。


一通り回収を終えて部屋を探索してみると、部屋の奥に小さめの部屋があって、そこを寝床にしていたようで棺桶が2つ中央に置かれ、棺桶の周りに数多くの人骨と武器・防具・その他色んな道具やお金が散乱していた。

これまでの犠牲者なんだろう、人骨のほとんどが傷がついていたりしていた。

俺はそれら棺桶以外を全部アイテムに突っ込んで部屋を調べて、最上階の部屋はこれで全部のようなので、それからサーチしながら階を下りながら1つ1つの部屋をチェックして、人骨や装備品などを回収していった。

そして全ての部屋を回ったら城を後にした。


城の周りをぐるっと回ってみると、草木もなにもないちょっとした庭があったのでそこに土魔法で穴を作ってそこに回収した人骨を全部出した。

そして神聖魔法を唱えた。


『この者らに天への道導(みちしるべ)となる光を、ソウルピュラファイ』


空からキラキラした光の筋が降りてきて、穴の人骨を包み込み、人骨から光の粒が出てきて光の筋に導かれて空へと昇っていった。


ラノベで確か、遺体はそのままにしとくとアンデッドになって、人骨はスケルトンになるんだったよな。

まあ、アンデッドやスケルトンになったところで俺には関係ないけど、なんか浄化しといた方がいいような気がしてやってみたんだが。

まあ、神聖魔法の確認もできたし、いいか。


とか思っていたら、光の粒がこちらにふわふわ飛んできた。

なんとなく手を差し出すと光の粒は指輪になって手のひらにぽとりと落ちた。

ん?もしかしてお礼なんだろうか?

指輪はシンプルな銀の輪に青い石のついたものだった。

なんとなく、魔力を感じる・・・。

これはアレか?ラノベでマジックアイテムと言われている奴か?

気になって鑑定魔法を使ってみた。

そういやあ、物に鑑定魔法を使うのは初めてだな。


『回復の指輪』

HP・MPの回復速度上昇と疲労軽減・疲労回復の速度上昇、状態異常の軽減を付与された指輪。

シンプルな飽きのこないデザインなのでどんな服にも合わせられます。


なぜ通販のような売り文句なんだ?

だが性能はなかなかいい指輪だ。

俺はさっそく左手の人差し指にはめた。



さて、帰ろうかな。




・・・あ、よく考えたらここから町まで歩いて3日かかるんだった。

うわあ・・・、最悪だ。

しかも1人で帰るんかよ・・・。


俺は憂鬱な気持ちで町を目指して歩き出した。



前話とこの話で「また性懲りもなく胸くそ悪い話書きやがって!」と不快な思いをされている方がいるかもしれません。

申し訳ありません。

せめてと思って自称英雄を懲らしめる風にしてみましたが、いい人間3人も犠牲になったので、せめてもくそもないですね。

ユウジンは本当に自称英雄が改心したら協力して助けたりするつもりでしたし、本気で自称英雄に回復魔法をかけるつもりでした。

それを邪魔されたのと、煽りはしましたが、リリナはロードの犠牲になりウィズリーはグールの犠牲になり、カルファーはヴァンパイアの犠牲になったのでそれの復讐もちょっとはあります。

自称英雄は自業自得が招いた結果なので復讐に入れてないですがね。


こんな感じでユウジンはまだまだ大暴れしますので、ホント「こういう頭おかしい奴」だと思って頂けばと思っています。

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