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魔法少年はみかんが食べたい  作者: 雪風風兎
1章 魔法少年
5/9

移ろいゆすく日常D 誘う者

変なところがありましたら教えていただければ幸いです!


「にゃっはろー!」


ジョーカーのカードが輝き出したと思ったら黒猫が突如として現れた。


 いや、今の時間はさ”こんばんは”な気がするんだけど。


「まさか、……この俺が、猫の精霊を呼び起こしてしまったとはな」


……また言ってしもうた。もう、これはだれも止めらない。

 さっきから右目が、……魔王真眼まおうしんがんが疼く。


「キミ、中二病でも拗らせてるだろ」


「……俺が、そこまで拗らせていると思うか? 猫の精よ」


「うん、見える」


 いきなり拗らせてるとか初対面の猫に言われちゃったよ。しかも、「うん、見える」て言われちゃったよ! しかも大学生ぐらいの兄ちゃんボイス!(要するにイケボと言いたい)


 ……猫が喋ってる! いや、なに堂々と猫の精とか言ってたんだ、俺!? (我に帰った)


 これどういう状況? ウェイクアップて言ったから?

 なんだ? 俺はこれからカード集めでもするのか? 

 中二病でも魔法が使いたい、という題名タイトルの名の下に魔法使いをするのか?

 それだったら魔法少年と名乗るか、俺の魔導士設定の(ローファンバージョン)を活かす時だぜ!


「あの〜、キミ、急に妄想の中に浸るのはやめてもらいたいのだか」


 黒猫が呆れた顔をしてそう言葉をかけてきたので言葉を返す。

 ただし注意してもらいたい、現在俺が中二病モードだってことを。


「すまない、猫の精よ話を続けてくれ」


「いや、まだ何も話してないんどけど」


 かっこつけすぎて変な返答をしてしまった。


「話し進まないから進めるからね」


「あ、はい」


 もう、猫が喋っているとかそんなどうでもいいや、当たって砕けろ!!


「素直でよろしい、では自己紹介するね、ボクはツクヨミ、前相棒・・・からはルナと呼ばれてた。あとこの背中にある月の模様が特徴だから覚えておいてね、よろしく」


 招き猫のように右手を上げてツクヨミは自己紹介をした。


「俺は大空おおぞら はる、今年から高一だ、よろしく」


 何も盛らずに超シンプルに自己紹介をする。


「よろしく、春」


 いかにもマスコットキャラです、みたいな顔したツクヨミが愛想付きの笑みで言葉を返してきた。


「それじゃぁ本題にって思ったけどその前に、ボクは猫の精霊ではなくて魔獣の類いだから間違えないように」


「魔獣……。」


 この世界に魔獣、魔力を持った獣いうべきなのか? そんなものがこの世界に存在するものなのだろうか?


「ん〜まぁ、魔獣のことは一回置いといてと」


 ルナと呼ぶべきか? ツクヨミと呼ぶべきかまだあれだが、その当の本人は咳払いをして話しを進行させる。


「キミ、ボクと契約しない?」


 なんか魔法少女や雷王らいおうでおなじみの言葉を真剣にな眼差しで聞いてきた。


「契約? なんの」 


「魔法使いになる契約だよ、悪魔やイ◯ジン・魔法少女の鉄板でしょ? 中二病ならすんなり理解してくれると思ったんだけどな〜」


 検討外れだったよ、といった顔をしてそうおっしゃた。


「主語がないんだもん、そりゃ分からんよ」


俺もよく主語なしで話しを進めるからよくわかる。全くもって伝わらないことを。


「あ〜あ、ゴメンゴメン忘れてたよ、主語」


あははは〜と今にも背景に映し出されそうなコメントをルナは言う。


「今さっきも言ったけどもキミ、魔法使いになるためにボクと契約しない?」


さっきも言った契約と言う言葉をツクヨミは言い直す。


「契約? それってどんな? 俺の記憶使って過去とか飛ばないよね?」


 契約すると過去に飛ぶという雷王らいおうの設定を思い浮かべる。


「その契約じゃないから、近さ的には竜騎りゅうきかな?」


 竜騎りゅうき、2002年にやっていた大人気特撮ドラマの平成三作品目。

 

 この作品は鏡世界に暮らすモンスターと契約してマスクライダーになる作品であり、マスクライダーとなった者は13人いる戦士の中最後の一人になるまで殺し合いを続ける。

 その戦いに勝った者は自らの望みを叶えることができるという、いわば特撮版バトルロワイヤルである。


「なに? もしかして魔法使いになったら殺し合いになるのか? それとも……」


唾を飲みこんで一泊おく。


「え? 戦わなきゃ生き残れない的な?」


「ん〜、黄金色こがねいろのベルガの方が近いかな?」


 ベルガ、少年サンマーで連載されていた漫画で千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに主人公の清勇きゆうと魔界からきた電撃少年ガシュベルの二人が優しい魔王になるべく本を使って戦う物語。

 


「今、キミが持っているその本」


 ツクヨミは俺の左手に持っている本を指差す。


「その本を開けた者は魔法使いによる戦い、バトルロワイアルに参加する資格があるということだ」


 改めて左手で持った本を見る。


「春、キミは極めて魔力が高い、ボクが前の相棒と一緒戦った時にそれぐらいの魔力に出会った人はほとんど最終決戦の時ぐらいかな?」


 魔力が高い、そんなことを言われてなんか嬉しい。

 なんか心が、中二病が疼く。


「まぁ、相手がいい人なら本だけ焼いて命は助かるだろうね、あ、もしも負けたらの話しだからね」


 やっぱり恐ろしいな、でもそれを乗り越えばやっぱりなんかあるのか?


「じゃぁさ、もし勝てたらどうなるの? 魔法使いの王にでもなるの? 願いが叶えられるとか?」


 俺は素朴に思ったことをそのまま言う。

 

 ガシュベルとか竜騎とかの話しがあったからおそらくそうであろう。


「あぁ、その戦いに勝てば願いを一つ叶えられる、竜騎の設定に近いかな?」


ツクヨミは少し考えこんだと思ったら俺に言葉を投げてきた。


「大体の説明はこれぐらいかな? それでキミ、ボクと契約しない?」




 

名前 ツクヨミ あだ名 ルナ


種族 魔獣


性別 男


特徴 月の模様


イメージカラー クリーム色


好物 シラス・カツオ・饅頭


嫌いなもの 柑橘系

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