01 移ろいゆく日常 A
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桜が華々しく散っていく放課後。体育館横にて春の陽だまりにぽかぽかと座っている今日のこの頃。
—— 魔導書……せ。………おま…魔力…覚醒…時……手……ろ……待っている ——
入学式の日、今から1週間くらい前、あのやけにリアリティーある夢を見てから不定期にこんな声が、テレパシーらしきものが聞こえるようになった。
(魔導書…グリモワール? を魔力覚醒時に手に入れろってことだろうけど、待っているってどこで??)
桜の花弁がヒラヒラと舞い散る学校内、そこに風が強く吹き桜吹雪が俺の方に向かって吹き荒れる。
「こんなところで何考えてるの? 春」
桜吹雪が舞い踊っているかのように降り注ぐなか制服を華麗に着こなしていて黒くて長い髪がゆらゆらと風に靡かせながら幼馴染 — 紅葉 秋が前のめりに俺の顔を覗き込んできた。
「ッ……あ、秋」
突然目の前に現れるものだから俺は少し後ろによろける。
「はい☆ 春の幼馴染である秋だよ」
相も変わらず天使のような可憐な微笑みを浮かべて俺の頭に手を伸ばしてくる。
「んぅ……」
そのまま秋に頭をわしゃわしゃと撫でられる。
チャリン チャリンと西側から東門があるこちらに向かって来る自転車に気づいた俺はハッと我にかえる。
「秋、俺は子供じゃないんだからなでなではやめてってば!」
そう言いながら俺は秋の手を振り払う。
振り払ってからなんか名残惜しさを感じるが誰かに見られたらなんか恥ずかしいのでついつい反抗してしまう。
「反抗する春も可愛いんだからぁ、もぅ」
「だからってなでなではさせない」
こんな日常茶飯事な会話を交わせながら俺は鞄を背負い撫でられないように少しだけ距離を置く。
そしてここ1週間で歩き慣れた校内を進んで正門近くの駐輪場へと向かう。
俺の後追って秋がスタスタと距離を詰める。気づけば15㎝の線引き(物差しのこと)ぐらいにまで迫っていた。
その後は二人自転車で駅に向かい、電車に揺られて、最寄りの駅で降り、家で使う用の自転車に乗ってあっという間に秋の家へと到着する。
「じゃぁまた明日ねぇ」
「うん、またね」
秋がニッコリとした笑顔で手を振っているのを横目に俺はすぐ近くの自宅へとチャリを急がせる。
また不定期に聞こえる声と共に。
—— 魔導書……せ。………おま…魔力…覚醒…時……手……ろ……待っている ——
名前 大空 春
性別 男
誕生日 3 月9日 (桜の咲くの意味合いをこめ)
特徴 美少年・桜色の翼型髪飾り
イメージカラー 桜色・緑色
所属 富士宮北富士高校 1年
好物 蜜柑・苺
嫌いなもの 勉強・早起き・文武両道