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鋼鉄少女王 タイタンメイデン  作者: 鳳たかし
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鋼鉄少女王タイタンメイデン 第三話 光明院ケイはこういった。 その14

ウーを乗せたトランスポーターが地下へと降りていくのを確認したニュートゥは振り返りタオを見た。


「タオ、行くぞ!お前もついてこい!」


「ウェ!?行くって今からか?いや、それよりも、お前精密検査は受けたのか?

 本当に大丈夫なのか?ヨミはなんていってるんだ?」


「質問ばかりだな……まあいい、答えよう。

 我々は今すぐにここを立つ。検査の結果は何も問題なかった。ヨミも何も問題ないと言っている。

 以上だ」


矢継ぎ早に繰り出されるタオの質問に淡々と答えるニュートゥ。

だがタオの勢いは収まらず、人使いの荒いヨミに対し怒りをあらわにする。


「以上って、お前、そういう事じゃなくってよ~……ええい、ヨミの奴!

 いくら何でも怪我人(おまえ)を休ませもしないなんて、扱き使いすぎだろう!?

 俺が文句言ってやる!!」


憤慨したタオが頭部に手を当て、ヨミと交信しようとした時、


「タオ!通信規制があるのを忘れたか!?短距離とはいえ敵に気取られたらどうする!!」


ニュートゥの剣幕にタオがたじろぎ、思わず一歩退く。


「わ、わりぃ、でもよ~、一言(ひとこと)言ってやらないと気が収まらねぇんだよ」


それでも納得のいかないタオの肩にポンと手を置くニュートゥ。


「案ずるなタオよ。この人選はヨミの判断ではない。私自らが決めたことだ」


「お前から?」


「ああ。私にしかできない事だからな」


「一体どんな任務なんだ?ニュートゥ?」


「人探しさ」


「人探しぃ!?」


怪訝そうな表情のタオに向かってニュートゥが言う。


「そうだ。今から日本に行き『只野タケシ』という人間を探し出し確保する、それが私の目的だ」





 「ダイーン!」


トランスポーターが地下のオペレータールームに着き、ゲートの中からウーが走り出てくるのを見たダインは思わず声を上げた。


「ウー!?」


息を弾ませ、ダインに駆け寄ったウーが抱えたキャンバスを高く掲げて声を上げると

ダインは片膝をつきウーを迎える。


「……はい!これ!あのね、じゅうだいなみっしょんでね、ダインにあずけろって!!」


「?」


上気した笑顔でキャンバスを差し出すウーの手からそれを受け取ったダインは

チラリとポーターの中を目確するがそこにタオの姿はなく、数個の球体ドローンが付き従うのみ。


「どうしたウー、お前一人か?タオは一緒ではないのか?」


「タオはね、ニュートゥとおでかけするみたい」


「ニュートゥと!?そんなはずは……」


怪訝そうな顔をしたダインは振り返りヨミを見る。


「どういうことだ?ヨミよ!」


「今調べています」


すぐにヨミがダインに向き直り言った。


「メディカルルームにも自室にも、どこにもニュートゥの姿はありません」


ヨミが手をかざすと空中に島の映像が現れ、次々と切り替わっていく。

切り替わった映像をいくつかスライドさせたヨミが映像をダインに示す。


「これをごらんなさい。どうやらウーの言ってることは本当のようです」


それらの映像には、変形したタオがニュートゥを乗せ、島を飛び立って行く様子が映されていた。


「これは……?ヨミよ、お前の指示なのか?」


「いえ、私の指示ではありません」


「いったいどういう事なんだ!?病み上がりの身だというのに!奴らは何を考えているんだ!」


拳をたたき合わせ憤るダインの足元で、ウーが不安げにダインを見上げた。

重大なミッションをこなした事をもっと喜んでもらえる、そう考えていたウー。

だがダイン達の予想外の反応にウーは困惑し、自分が何かへまをやらかした、と思ったのだ。

そんなウーの様子に気付いたダインが再び片膝をつき、ウーに語り掛ける。


「ウーよ、『重大なミッション』は滞りなく遂行された。ありがとう」


「本当?」


「勿論だ。私が嘘を言わないのは知っているだろう?

 さあ、今は部屋に戻っていなさい」


「うん……」


ダインが目配せすると球体ドローンが転がり出てウーの足元にまとわりつく。

球体ドローンに誘われたウーが、何度か振り返りながらゲートをくぐると扉は音もなく閉まり

再び作動したトランスポーターがウーを何処かへと運んで行った。


ウーを見送った後にヨミが口を開く。


「やはり……」


一瞬考えた後、ヨミはダインを振り返りつつ言葉をつなげる。


「ニュートゥは精神汚染されていた、とみるのが妥当でしょう」


「なんてことだ!すぐに追って連れ戻そう!」


「いえ、連れ戻る必要はありません」


「何?まさか……破壊しようというのか!?」


「慌てないでください、マカラダイン。破壊処分にしようというのではありません。

 精神汚染の結果とはいえ、この行動には何か意味があるはず……まずはそれを知るのが先決です」


「ではどうする?ヨミよ」


ヨミが映像をスライドさせるとニュートゥ達の予想ルートが表示される。

その先にあるのは日本列島を示しながらヨミがダインに命令を下す。


「追いなさい、マカラダイン!彼女らの後を!そこにニュートゥの行動の理由がある!

 あなたは身を潜めつつニュートゥの行動を探るのです!」












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