第八十九話 因縁の魔法少女⑤
「く、こん………」
レッカは再びドラグリィに近づこうとするが足が止まる。気がつくと心臓が強く鳴り脚は震えている。
恐怖だ、彼女は恐怖を感じているのだ。だがなぜ恐怖しているのか分からない。確かにドラグリィは強い、だが恐怖するほどではないはずだ。
「じっとしないで!」
ストリームが前に出てムチを振るう。ブン!という音を三回鳴らすが全てかわされ反撃にドラゴン頭が動きムチを噛まれる。
「もらった………はあっ!」
「そんなっ、ひゃっ!」
そのまま投げ飛ばされビルの壁にぶつかる。
それを見てもレッカは動けない。前にもこんなことがあったと思う感覚があるだけだ。
「お姉さん!」
「やばいぜあいつは」
研究所で戦いを見ていた祐子と隆が悲鳴を上げる。ストリームの変身が解けてしまったのだ。
「やっぱり、前と変わらなかったな。ていうか弱くなった?」
ドラグリィは味気なく呟くとストリームに寄っていく。
「なにしてんのよレッカ!早くしないとお姉さんが死ぬわよ!」
流河の状態で攻撃されれば死ぬ可能性がある。祐子はマイクで叱咤を飛ばした。




