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第七百七十八話 謎の緑のクリーチャー②
「復讐とは自分がするだけでなく自分がされる覚悟も必要ってわけさ。ま、俺はビビって死にかけるしかできなかったけどな」
緑のクリーチャーが刀葉に言った。
「レンズの、魔導奏者…………」
刀葉はその言葉よりもクリーチャーの呼称を言った。
「有名なんだな」
「ええ、あなたいい人だったのね」
関心するクリーチャーに刀葉が答える。
「復讐される覚悟、か。わたしも命を狙われるまでそんなこと分からなかったな」
刀葉はクリーチャーに言われたことを繰り返す。
「だからそういうものは糧にするくらい食らい尽くすしかないってわけさ。次の復讐は決まった」
クリーチャーはそう言うときびすを返して歩いていく。
「ちょっと待って!あなたはいったい………」
「俺たちはまた会う、異世界で」
刀葉は呼び止めるがそれだけ言って立ち去ってしまう。




