第七百七十一話 陥落していたネクローマの国
「我々はこれからの戦いに関わる重大な情報を持ってきた。まずはこれを聞いてもらおう」
ハーメイが続き聴講を促した。異世界の王女二人からの情報、当然聞く余地があった。
「つい昨日しがた手に入った情報ですがネクローマの国、ユウゲンが落ちました。いずれ停戦協定を持ちかけてくると思われます」
シェヘラザがその情報を話す。
「え、国ってそんな簡単に落ちるもんなの?」
「ばっかじゃないの、落ちないから大事な話になってんでしょ」
レッタの疑問を祐子が諌める。
「どういうことじゃ!妾はそんな話聞いておらんぞ!」
ロンが立ち上がり抗議する。
「それはそちらの諜報部がアホなのか、お前の耳が遠いところにあるかに過ぎない。嘘は言っていない」
ハーメイは淡的に弁明する。
「なんか馬鹿にされた気がするがまあよい」
ロンは仏頂面で座り直した。
「あの王女、兵隊の割に馬鹿っぽいわね」
「つうか国一個落ちるって結構やばくね?」
流河がロンを分析すると隆はことの重大さに眉を潜める。
「詳細は何か掴んでるの?」
「実は我々も後で言おうと思っていた。続けられるなら構わない」
山芋が尋ねるとマキャレイがシェヘラザ達を促した。




