第七百六十三話 隆はなぜか今日も学校に来ない
同じ日の朝レッタと祐子が登校するも隆は現れなかった。
「おいおい瀬川、まだ橋本と喧嘩してんのかよ」
朝のホームルームが終わると斉藤がいつものチャラい様子でレッタに聞いた。
「うるさい、ちょっと待って」
レッタは隆に電話をした。
「あー、ただいま不登校中の橋本隆ですがなにか?」
すると気まずい声が返ってくる。
「なんでだよ!登校しろよ馬鹿!ちゃんと仲直りしたよね、ねえ?!」
思わぬ返事にレッタは声を荒らげる。和解したなら今日には来ると思ったがこの惨事でがっかりである。
「いやー、しばらく無断欠席しちまってお前と何かあったんじゃね?て思われてそうで行きづらいんだよな」
隆の言葉は一言一言が気まずさでのっそりしている。
「うん大丈夫、むしろ今日いないせで余計怪しまれてるから。今すぐ来い、早く来い」
レッタは怒りを笑顔に閉じ込めて言った。
「あー、待ってくんねかな。今ちょっといいとこだからこの話終わってから行くわ」
だが隆は別の理由で渋りだす。
「なに、誰と話してんの?」
「話してるっつうか聞いてんだよ。昨日のガイコツ野郎のことで、ウィザードマテリアル何か掴めねえかヤマイモ姐さんの解説見てる」
隆は今の状況を話した。




