第七十六話 魔法少女を作ろう③
「どういう意味よ」
「そこまでは分からない、でもなんか違う気がするんだ」
「なんかねぇ。何が不満なのよもう」
祐子は口を曲げると自分が描いたデザイン紙をくしゃくしゃにしてポイと投げた。
「おいおいもったないことすんなよー」
隆が悲鳴を上げる。
「いいのよ、あんなのゴミ同然だもの」
「せっかく描いたのにか?」
「失敗作なんてみんなゴミよ」
「そうか」
ばっさり言う祐子に隆はなにも言えなくなる。だが彼女にとって烈太が違うと言った以上価値はなくなるのだ。
「まったく、ゴミはいいけどちゃんとゴミ箱に入れなさい」
「ごめんなさい」
祐子は流河に注意される。流河はゴミを拾い上げ中身のデザインを見詰める。
愛らしいデザインだ、だが何かが足りないと流河も感じた。
「じゃあこいつはどうだ?」
隆が差し出したのは愛らしいでは済まない、露出度が高くところどころに羽根の意匠が見えた。何よりも見覚えがあったのだ。
「て、これハルピィさんのじゃん!なに考えてんだよ!」
「そうよ!パクリとかアホじゃないの!?そんなにあの人のこと好きなの!?」
二人は声を荒らげて否定した。
「ちぇ、いいと思ったんだけどなぁ」
隆は口を尖らす。どこがだという二人の心の声は聞こえない。




