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第七百三十六話
「あっちのは割と地味ね」
「全身羽毛だらけに比べたら全然じゃないかしら」
ハレイとリランがハルースの姿を見て言った。
「あにか言った?」
自分でも気にしてるだけにハレイはその指摘に不機嫌になった。
「べ、別に………」
ハルースは指を鳴らすと同時に魔法を使用、周囲に結界を張った。彼女らの周囲が闇に包まれた。
リファの前からハルースが消えた。
「あれ、いない」
「どこ行ったの?」
トーリアとコレンが状況に戸惑う。
「くっ、どこから………」
リファは突如現れたダメージに戸惑う。姿はない、だがダメージだけはあった。状況を推測するにも連続攻撃を相手に頭が回らない。傷だけが増えるだけだ。
この結界は姿を消すもの、あるいは結界そのものと化して攻撃するものだ。いや、先ほどからダメージの直前に音がする。この結界は前者の方だ。
耳を澄ませ、痛みに耐える。リファは意識を集中した。
「そこかあっ!」
音を察すると素早くムチを払った。
「ぐっ」
ハルースはまさか当てられると思わず無防備に食らってしまう。




