第七百三話 レッカブリザードアームシッコクボディ
「それはこの間の話だろ!お前はもう、俺なんかいなくても強くなれんだよ!俺なんかいらないんだよ!」
だが隆の心は揺るぎを戻してしまう。
「そうじゃなくて………」
レッタは次の言葉を探して困ってしまう。
「んっ、そろそろ話は終わりだな」
ロンからの雷撃を防ぎながらミカゲが言う。
「主役のわらわを放置してそこな少年と揉めるとは随分と余裕だな」
ロンがイライラして言う。
「はっ」
レッタは邪魔だと感じるとすぐさまフェニックスヘッドから火炎弾を放った。
ロンは錫杖からバリアを張り防御する。
「ふん、その程度強くなったとは片腹………うわああ!」
容易な攻撃と思ったのも束の間、時間差でガレイアの凍結弾が襲った。衝撃に飛びロンの腕が凍りつく。
「えっと、俺が言いたいのは力が欲しいとかじゃなくて…………友達だから一緒にいたいってことなんだよ。君と魔法少女の話をしてるとすっごく楽しい!だから、いなくなっててすごく寂しかった。だからまた一緒にいたいなって。一緒にいてよ!」
レッタは隆に胸の奥でずっと感じていたもどかしさを吐き出した。
「レッタ、お前…………」
そんな熱意に隆ももどかしさを覚え自分の愚かさを感じていた。




