第五十六話 隆を追跡せよ
隆がハルピィとデートをする日、烈太が店の手伝いをしていると祐子が現れた。
「行くわよ烈太」
祐子はいきなり烈太の腕を掴んで店から連れ出そうとする。
「ちょっと祐子、いきなりなに?!」
烈太は不意にそんなことをされ戸惑う。
「言ってなかった?隆の見張りよ見張り」
「あ、遊園地行くって言ってたけど………でもなんで………」
祐子に言われ烈太は隆の予定を思い出したがその意図が分からない。
「いいから用意して、行くわよ!」
「お、おう………」
烈太は戸惑いながらも荷物を準備する。
「烈太、どこか行くの?」
流河が烈太に気づき烈太が答える。
「なるほどー。わたしも行くわ!」
その様子を見て二人の父親が声をかける。
「おや、みんなでお出掛けかい?」
「ええ、ちょっと遠出してくるからお昼ご飯はいらないわ」
流河が代表して答える。
「そう、遅くならないようにするんだよ」
『はーい』
三人は元気よく返事をした。
店を出ると祐子はとある駅を目的にすると言った。
「直接遊園地に行くんじゃないのか?」
烈太が疑問を出した。
「ちっちっち、違うのよそれが」
「デートと言えば現地ではなく駅集合が鉄則よね」
「そういうこと」
祐子が疑問を否定すると流河が正解を出した。
「でもよく駅まで分かったな。昨日そんなこと言ってたっけ」
烈太にはさらなる疑問が湧く。
「あの後締めて吐かせたのよ」
「こわ………」
烈太の脳裏に廊下の端で隆の襟を掴みヤクザの如く責める祐子が現れた。




