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第二十話 スパの世界の事情②
「そういうことならわたしや弟もあなたも実験体になるわね」
流河がディリハを睨む。
「こいつ………」
祐子は今度はディリハに怒りを出す。
「どーどー」
烈太は机にあったチョコレートを彼女に与えてなだめる。
「あたしは馬か!」
「そんなことより、君のことを知りたいな」
荒ぶる祐子をよそに隆がスパに聞く。
「え………」
突然の言葉にスパは口説かれたと感じてしまう。
「いや、そうじゃなくて………そんな格好してるわけだし………まだ学生、なのかなって」
隆は戸惑うが彼女の姿を指摘した。それはピンクのセーラー服だったのだ。
この侵略戦争には、そもそもそれ以前の戦争にも学生が駆り出されているのかと思わせていた。
「そ、わたし達は学生。前は軍隊や士官学校の子達が戦ってたんだけど今じゃわたしみたいな普通の学校の子も戦いに選ばれるようになったの」
スパは淡々と言っている。その中に憂鬱や悲壮感を秘めていた。




