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第百七十五話 女装の魔法少女
「さて、どうする?」
魔法界から来ている若者がもう一人に言った。彼らはハルピィ部隊とレッカ達の戦いを見ていたのだ。
「どうするって?」
活発な目と髪をした若者、カルティスが聞き返す。
「こっちの世界の魔法少女だよ。レッカとその仲間とあと軍隊みたいなのもいたな、どっちに行く?」
聡明な若者、ヨーマは選択肢を与える。
「軍隊の方は上のやつが言うこと聞かないてのが鉄板面倒そうだな」
カルティスは懸念する。組織に置いて融通が難しいのは一番下の立場から一番上の立場への連絡、要望の要求なのだ。
「ならレッカ達で決まりだな。接触はどうする?」
ヨーマは質問の段階を上げる。
「決まってんだろ、こうするんだよ!」
カルティスがスティックをかざし魔法陣から赤いドラゴンを出す。
「馬鹿、そんなことしたら目立つだろ!」
ヨーマが不用意な動きに怒る。
「はあ?目立たなきゃあいつらにめっけてもらえねえだろ!さあ、いけよシューマルト号!」
カルティスはヨーマの言うことなど意に返さず愛竜を空に飛ばす。