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第百六十六話 明かされる過去②
「レッタを、お願い…………。あの子は……………一人で無茶をしてる」
「は、はい!」
ディリハはレッカを探し駆ける。近くで派手な音と魔力が発生している、彼がいるのはそこだ。
「きゃはっ!ほらほら、パパとママの仇撃ってみなさいよ!」
「黙れえっ!」
開けた場所で魔導システムで変身したレッタとドラグリィが戦っている。
「レッタくん!」
ディリハが呼びかけるがレッタは気づかない。
「きゃはっ」
ドラグリィが目をレッタから離す。レッタはどういうことかと思ったが視線を追うとディリハを見つけた。
ドラグリィは龍頭のガントレットをディリハに向ける。
「やらせるか!」
レッタは龍頭を掴み振り回すとドラグリィを投げ下ろした。
「きゃあっ!いったーい!」
「後ろだ!」
ドラグリィが悲鳴を上げるとディリハが叫ぶ。
「ぐっ」
魔弾がいくつも飛びレッタは魔力でシールドを張って防御する。
新たなドラグリィが現れディリハは安全のためレッタに近づく。