第十六話 流河は弟を魔法少女にしたくなかった
レッカは流河を縛る糸を切断すると変身を解く。
「あなた………」
ストリームはその姿に驚くき目を横に振った。
「まさか………」
そしてディリハに気づき肩に手を置くとまくし立てるように叫んだ。
「あんたなにやってんのよ!確かに弟は高校に上がるまで魔法少女にするなて言ったけど本当に高校生になったからって魔法少女にするんじゃないわよ!」
「でも彼のおかげで勝てたじゃないか、万々歳だよ」
ディリハは欧米人のように肩の横で手を広げ意に返さない。
「んー」
ストリームは唸りながら額に手を置く。彼女は以前から魔法少女として悪の魔法少女達と戦っていた。ディリハは当時、烈太にも目をつけていたが彼女はそれを聞くと弟を危険に巻き込むまいとせめて高校生になるまで魔法少女にするなと言っていた。
だが彼は本当に高校生になって魔法少女にされてしまった。ストリームにとって悩ましい自体である。
「姉さん、そんなこと言ってたんだ」
烈太はストリームに言った。
「当然でしょ、大事な弟なんだから。だから、力を手に入れても今度は使っちゃ駄目よ」
ストリームは優しく烈太の頭に手を置く。
「うん………」
烈太はその優しさがなぜか辛くなった。