第十五話 魔法少女オタクの姉も魔法少女③
クモの魔法少女は祐子と隆を狙う。
「ああっ!」
「お姉さん!」
ストリームが二人を庇いクモの糸に捕縛する。
「ははっ!二人揃って他人を庇うなんて情けないわね。ああ、情けない、ははっ」
魔法少女はストリームを嘲笑う。
「ぐっ、情けなくなんかない。この子はわたしの弟の友達よ、一緒にいるのも多分そう。それを守れない方が情けないわよ!はぁぁぁぁ」
ストリームは立ち上がり叫ぶと魔力を上げ糸を引きちぎる。
「無駄よ!」
「きゃっ!」
魔法少女は再び糸を出してストリームを拘束する。
「きゃはははははははは!無様無様、本当に無様ねあなた、それでもあなた魔法少女なのぉ?」
魔法少女はさらに気分を上げて嘲笑う。
「てめえ卑怯だぞ!」
「卑怯?ええ、だってあたし侵略者だもの。卑怯で結構よ、むしろ大好物」
彼女は隆の非難など意に返さない。
「あ………」
祐子は魔法少女の後ろにいるレッカに気づき笑いそうになるが堪えた。笑っては気づかれてしまう。
「さあ、徹底的にいたぶってあげるわー!」
魔法少女はクモ頭から糸を出してストリームを腕に繋ぐ。
だが彼女は遊び過ぎた、お喋りが過ぎたのだ。レッカの剣がすぐ後ろに来ていることなど気づいていないのだ。その剣から先ほどと何倍の出力の炎が出ている時間を与えてしまったことにも。
「はっ!」
「きゃー!そん、な………まさかあな、たが………」
魔法少女は変身が解けて倒れるとレッカを見ながら気絶した。
最初の敵撃破です、時間かかってすいません