第千二百五十一話ロンの負傷②
「おらぁ!」
ガレイアはガトリング砲でファヴニー族の魔法少女を一気に凍結させる。
「まさか、一瞬で!?」
ファヴニー族首領は魔法少女達が一気にやられたことで衝撃を受けてしまう。
「そいつはもう、動かねえ!」
ガレイアはその首領すら狙いをつける。
「ぐ、あの片眼鏡に乗っかったのは失敗だったか!」
首領は思わず歯ぎしりしディリハの顔を思い浮かべる。
「その言葉で充分だよ!」
「ぐぁぁぁ!」
ガレイアはガトリング砲を発射し彼すら凍結させる。
夕方になり、報せを聞いたレッタ達が帝国の城に駆けつける。
「ご無事ですか、お姉様!」
妹のリアは真っ先にロンのいるベッドに駆け寄った。
「なんとかな…………」
ロンはか細く答える。
「全然元気じゃん、こっちの魔法もけっこう便利だね」
レッタはほっと口の端を上げた。
「中身は、そうでもないがの」
ロンは眉を潜める。
「大丈夫なの?」
「けっこう痛い目を見たからの、二週間くらいは戦えん」
祐子の心配にロンが答えた。
「司令塔が消えるてのはきついけど、休めば出れるなら問題なさそうね。それまでにクーデター候補はわたし達で潰しておくわ」
流河はロンを心配させまいとする。
「待て、それは余計なお世話じゃ。お主らにドライガンの始末を任せるわけにはいかん。けほっ、けほっ」
まくし立てるように言ったせいでロンはせきこんだ。
「ほう、今回貴様がその様で他の連中も始末できると?あいにくディリハの手の怪物が出た以上わたしも静観するつもりはない」
ミカゲは腕を組みながら睨む。
「それもそうじゃが…………」
ロンはまた眉を潜め下唇を噛んだ。
「ま、ここはわたし達人間界組に任せなさい」
刀葉は静かに言った。
「前から思っていたんじゃがお主、妾にだけあたりきつくないかの?」
ロンはやや寂しそうに問う。
「普通じゃないですか?」
今度は敬語になり等々ロンは目を点にしてしまった。
「ま、なんだ。しばらく殿下は戦えねえから協力頼むわ。他の国にも今回のやつみたいなのいるかもしれないからそっちにも行って欲しい」
ガレイアは今後のことをレッタ達に話す。
「分かった、任せてよ」




