第千二百四十六話ワンオブセブン連合軍の超魔法合成
「諦めねえぞ。なにか、なにか策があるはずなんだ…………」
隆は唸るようにモニターを見詰めた。
リアも何か手がかりがないかとモニターをまた見つめる。
「なんとか、みなさんの力を合わせられればいいんですか…………」
そして不安ながら言った。
「みんな?」
その時に隆の目が思考と共に素早く横に動き回る。絶対的な不利な状況、勝てるかすら分からない時に一筋の光が差した。
そしてその光を取ると隆はニヤリと笑った。
「その手があったか…………。やるじゃん、リアさんよぉ!」
「え?え?わたしですか!?」
思わず叫ぶがリアは自分がその根源たるアイデアを出したことは自覚しておらず戸惑ってしまう。
「ワンオブセブン!端から狩る時間はない、連合軍のとこまで戻れ!」
『守りにつくのか!?』
その指示にワンオブセブンは状況が悪化したと察する。
「攻めるんだよ!速くしろよ!」
『わ、わかった!』
逆転の一手があることは分かるが方法が分からず戸惑ってしまう。
「よし、これで連合軍、ワンオブセブン含めたオール魔法合成が可能になった!呪文はもはやいらない!ただアンデッドを撃つ光、それだけを祈れ!」
隆はワンオブセブンが連合軍の近くまで来ると全軍に指示を出した。
「おいおい、マジかよ。無茶苦茶じゃねえか………」
ダイガロウはその作戦に呆れてしまう。
「だが、そうでなくては倒せまい」
ロンは目を伏せ頷く。
「これで勝てるのか」
ハーメイはやや不安なままだ。
「さすがです、彼らでなければここまで奇妙なことは起きないでしょうね」
シェヘラザはやや知ったように言う。
攻撃魔法の使用者達は目を伏せ魔力を練ることに集中する。
『今こそ顕現せよ、闇を祓う多いなる光よ !!シュートォォォ!!』
超極大量の魔力が溢れ天にも登るかのようになるとし魔力をそのまま前方のアンデッド軍団に解き放った。
アンデッドはその光に触れた途端にまたたく間にその肉体が消えてしまう。今まで大量にいるアンデッドはいまこの瞬間0になったのだ。
「総数約10000、完全消滅。ふー、よくやったぜみんな、お疲れー」
隆は緊張がほどけ、椅子の背もたれに身体を預け首すら倒していく。
『ワァーーーー!!!!』
現場の魔法使い達は苦労しての勝利に歓声を上げるも、長い戦いで限界に達しほとんどが膝をついてしまう。
「終わった………」
「はー、あたしもーくたくたー」
「しゃあっ!一件落着」
ワンオブセブンも分離し勝利に浸る。




