第千二百三十五話
「ともかく、ヘルムヴ王国の幹部もこれで二体減ったわ。次はゾンビランと戦うはず、リア皇女何か彼について情報はありますか」
山芋はドライガン帝国第二皇女、リアに尋ねた。
「詳しくは分かりませんが不死身の力を配下に与える、と聞いています」
「不死身、か。それと戦ってる百獣王国はけっこうやばいかもね…………」
その危険性にレッタは眉を潜める。
「だったら今すぐいかないと!」
祐子が口元を歪めて拳を固める。
「落ち着きなさい祐子。元より、そのために力をつけているのでしょう?」
流河は彼女を窘めた。
「それならもう付けたじゃない!今すぐ行けるわよ!」
祐子は叫んで主張する。
「それは、わたし達だけでしょ。まだ強化プロセスは不完全よ、まだ時を待ちなさい」
流河は冷静なまま続けた。
「むぅ…………、分かったわよ」
祐子は口を尖らせて自分を納得させる。
「そこら辺はま、俺たちの仕事だね」
「ああ、テッペキとストリームがパワーアップしたなら使いやすいよう再調整するまでだ」
レッタと隆は互いの役目を確認し合う。
「よろしく頼むわね。次の戦い、あなた達にかかっているわ」
山芋も二人に声をかける。
今日の残り時間、期日までを使ってレッタと隆の作業が再び始まる。




