第千二百十五話ミカゲはシステム改良中
ミカゲはウィザードマテリアルの研究室にて昼前から自身の魔導システムを改良していた。
「今日は早いですね。前から思ってたんですけどミカゲさんて本業は何してる人なんです?」
雷葉が現れて問うた。
「占いだよ。今ではネットで受付もできるようだからな」
「へえ、例えばどんな?」
「血液型や星座、生年月日を聞いて、顔写真を送ってもらう。そしたら何年後に貴様は恋人ができるとか金運がくるとかという話だ」
「ありがちなやつじゃないですか」
雷葉は拍子抜けした。
「ただし、わたしのは多少当たる」
「多少てだいたいは外してません?」
妙な言い方に雷葉は指摘する。
「ま、面白い結果とは限らんからな。その辺りは捏造して満足するように言っておく」
「それって詐欺じゃありません?」
とんでもないやり方に雷葉は目を見開いた。
「占いとは得てしてそういうものだ。客は悩みを抱えるが天望の持てる答えを欲しがるということさ」
ミカゲは両手を広げながら答える。
「あ、そうそう。朝言われた強化武装ですが本部で開発を初めてくれるそうですよ」
雷葉はここに来た本題を話す。
「それは良かった。正直、レッタと橋本隆も手がつけられんからな。助かる」
ミカゲはほっとして顔が綻んだ。
「今回ばかりはあなたも本気じゃ足りないてわけですか。上等じゃないですか!」
雷葉はこれから始まる戦いに闘士を燃やす。




