第千百八十八話レッカフェニックス改良難航中
烈火はその午後、ウィザードマテリアルの研究室にてシステムの改良を図ろうとしていた。
魔力分断剣は複数の魔法を合成する相手だから通用したのであって今回戦う敵に通用するとも限らない。
それとは別に単独でも高い戦闘力を維持することが必要なのだ。
一朝一夕の修練では意味がない。ただ圧倒的な火力が必要だ。
現状の最強兵器はユウカを除き魔獣武装である。しかし外装のレッカフェニックス自体が強力であるため新たに外装を作る必要がある。
「へえ、魔導システムてこうやって作るんだ」
刀葉はその画面を見ながら言った。
「もう作ったからこれから新しく作るんだけどね」
「アーマーがネタ切れなら手に持たせればいいじゃない」
頭を悩ませる烈火に祐子は指摘する。
「なに……………?」
烈火は衝撃に顔を歪め彼女の方を振り向いた。
「手か……………」
手なら武器ということだ。不死鳥型の武器を作ろうこと烈火は思い始める。
不死鳥の形の弓矢が頭に現れる、すなわち…………
「レッカフェニックスアロー」
「弓矢?」
「そういうこと」
烈火は祐子に答えると高速でパソコンを操作していく。
「はあ……………」
「なに?どうしたの?」
だがすぐにため息をついて組んた手に頭を置いてしまった。
「いや、ただの鳥じゃん」
「武器じゃ、ないわね」
羽根と細い頭、広がった尾、同じ細い脚、どう見てもただの鳥でしかない、とても武器ではない形状に祐子は頷く。
「ここからどうするの?」
刀葉に言われ何度かデザインをいじるもしっくりこず結局そのまま帰宅することになった。




