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第千百四十二話ルガの服選び②
「あるのか。どういうことだよ」
ルガは落ち着いて聞いた。
「だいたい、その貴族とかお金持ちしか着ないようなシャツに、クール系という若干ちょいワル入ってそうなレザーの服合わないから。ロンだってこれ着た方がいいよ、試着してみて」
「なるほど」
レッタに言われルガは着てみる。
「ど、どうだ。似合ってるか?」
「いや、見た目よりサイズ合ってるか言って欲しいんだけど」
ルガの問いにレッタは眉を潜めた。
「合ってる、問題ないぞ」
「じゃあいいよ、買っておいで」
ルガがまた着替えレジに向かう。
レッタは店員が読み上げる値段と液晶に映ったその額を見てあまり高くないと思った。
お金持ち、それも王族にその高くないものを買わせていいのかと不安になってしまう。
「じゃ、行こか」
「待て、どこへ行く。姉上の買い物がまだだぞ」
レッタが誘うとルガは止めた。レッタはやっぱり面倒だなと思うと肩をすくめる。
そんな思いを片隅に入れながらリアを探すとルガと同じレザーの服を試着した彼女を見つけた。




