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第千百十四話ダイガロウ対ルビー巨人
「がはっ!」
巨人に殴られてダイガロウは飛ばされる。
「ダイガロウ様!」
「ご無事ですか!」
青い服の白狐面を被った細目のウコンマル、 オレンジ服の白狐面を被った糸目のサコンマルが左右から彼を支える。
「はっ、死んじゃいねえよ。てめえらが無事じゃなくなるから気をつけな」
ダイガロウは二人を気遣い彼らの身体を除ける。
「いえ、やれます!我らはあなたの剣であり、盾です!」
「壁にもなりましょう」
ウコンマルが強く、サコンマルが落ち着いて言う。
「はっ、どうなっても知らねえぞぉ?」
ダイガロウはニヤリと狂ったように笑う。だが内心家来を心強く思っていた。
「いけっ、ウコン!」
「いきなさいサコン!」
ウコンマルとサコンマルはそれぞれの名を冠した狐型の妖怪に指示した。
狐達は炎に包まれながらルビーの巨人に突進する。
「ええい!うっとおしい!はやくどきなさい!」
連続して襲う狐にルビーの巨人使いは叫ぶ。




