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第十一話 魔法少女の真の力
「やったぜ!」
「しゃっ!」
隆が両手で声を強く上げて、祐子は片手で声を短く張ってガッツポーズを取った。
レッカは残った魔法少女に迫る。
「よくも、よくも………」
自らのモンスターがチリチリと残骸となる様に魔法少女は顔を歪める。
その間にレッカが彼女に迫りステッキを剣に変化させる。
「よくもわたしのジャスミンをーーーーーー!」
魔法少女は腕をクモの胴体に変化させてレッカに襲いかかる。
先に仕掛けなければやられる。レッカは走って剣を振るった。
剣とクモの口がぶつかる。だが先ほどのようにクモが裂けることはなく硬く内部を守っている。
レッカはクモ頭が気味悪くなった。
「なによあれ………」
「操ってるのがバケモノなら操ってるやつもバケモノかよ」
その感覚は遠くで見ている祐子と隆にも伝染する。
「あれこそがあちらの魔法少女の真の姿、モンスターを自らの身体に纏い強化するのさ」
ディリハは慣れた様子で説明する。