6話 魔法のため最適化! その3
夕方の日が傾き始めた時間、その時間に目を覚ました人物がいた。
頭が痛い。
ガンガン頭に来る。
くっそ最悪だ。
何でこんなに痛いんだ?
酒を飲んだ訳じゃないし。
それに風邪も引いてないはずだし。
分からない。
頭を抑えながら気を失った原因と、頭痛の原因となった出来事を思い出そうとする。
スキルで最適化をしたんだったよな。
魔力は何か足りなくてできなかったから、確か賢さを最適化したんだったな。
その後に暇つぶしのために何かを習得しようとしたんだった筈。
えーっと何だっけ?
クソ、ここまで出てきてるのに!
喉まで出かかってるのに出てこない!
後はスキル名だけなんだよ!
賢さを上げたのに記憶力が低いとか意味がねえぞ!
心の中で叫ぶが、いっこうにスキル名とその効果が頭の中から抜け落ちているのか、全く浮かんでこない。
暇つぶし。
時間を潰す。
文字とかを読む?
文字。
文字。
文字。
あ!
鑑定だ!
やっと思い出す。
その喜びを度数で現すとしたら赤い帽子を被った配管工のように、イヤッホー!と片手片足を上げながら叫びたい。
でも、この身体じゃそんな事ができない。
ま、したとしても家族には意味が分からないだろうし、息子が発狂したとしか思われないと思う。
いや、悪魔に憑かれたと思われるかもな、だって異世界だし、外国っぽいしね、うん。
おっと、話がずれた。
さて、鑑定をしよう!
鑑定だ!
鑑定をしなくちゃ!
なんでこんなに頭が痛いのか分からんけど!
鑑定をしよう!
「『かんてI』!」
魔力が消費されるだけで鑑定結果がでない!
もういっちょ鑑定!
「『鑑定』」
ピコン!
多分そんな音と同時に出そうな画面が出てきた!
やったー!
やっとぞ!
やったー取れたぞ!を略してやっとぞ!
ついに、俺は鑑定スキルを手に入れた!
なんでこんなに頭が痛いのか分からんけど!
俺は手に入れたんだ!
これで勝つる!
商人としての新たな未来が生まれた!
・・・いや、商人は無理か。
相場とか分からんし。
それに相手に嘘をつかれて騙されそう。
騙されて奴隷にされるとかもありえそうだな。
止めとこう。
やるとしたら何だ?
冒険者か?
薬師か?
どれも失敗しそうだな。
冒険者なんて血とかを見るとか無理だ。
吐く。
ゲロッパしちゃう。
魚とか小動物なら捌いた経験があるから平気だけど、それ以上の大きさになったときは無理だ!
なんたってそこら辺の映画をみてオロロロしちゃうしな!
薬師も薬師で細かな計算とか配合、それに手順とかを覚えるのはきついぞ!
最後は爆発オチしか思いつかない!
そしてアフロ頭へとなるのだ!
また話がずれていき、今は何故か将来の仕事に変わっていた。
話がコロコロと変わるのは性格だから仕方ない。
どんな仕事をしようか!
まだまだ時間はたくさんあるし、自分が続けたいと思う奴を伸ばしながら成長しよう。
まだ生まれてから六ヶ月くらいしかたってない。
スキルの習得をしてもよし!
スキルを伸ばすのもよし!
身体を鍛えるのもよし!
なんでもできるじゃん!
将来の為に頑張るぞ!
何故か職業の話に変わったが、元の話の方は何やかんやで完結していた。目指すはこの世界で生きる!
読んでくれてありがとう。