精霊との混じり
「精霊を『最適化』」
俺は何を言っているんだ?
なんで精霊を最適化する必要があるんだ?
わからない、わからない。
ああ、身体から魔力がまた減っていく。
成長して魔力が増えたはずなのにどんどん減っていく。
身体から魔力が抜けて空気中に漂い始めてる。
これじゃあ、また、気絶しちゃう。
その考えは否定される。
その空気中に漂っている魔力が手のように、絡め取る網のように目で見ることが叶わない精霊を捕まえ始めたからだ。
俺は何もしていない。
それなのに魔力が身体が勝手に行動を始めてる。
俺には制御が出来ない。
意識を失うことなく精霊が魔力に捕まることしか感じられない。
精霊が苦しんでるのか喜んで居るのか分からない。
それでも魔力は精霊を捕まえる。
精霊を全部捕まえた頃にだろうか、その魔力が身体へと戻ってきた。
その瞬間、世界の声が聞こえてくる。
「スキル<最適化>の条件の達成により、スキル<最適化>はスキル<最適者>に進化しました」
「精霊との同一化を確認。これにより、スキル<精霊同一化>を獲得」
「精霊との同一化が強固、そして精霊が上位精霊【人工】のため精霊魔法を使用可能となりました」
「精霊魔法を使用できる属性は、火、水、土、風、光、植物の六つです」
「精霊同一化、そして最適化により半精霊となりました」
「完全な精霊となるためには上位の最適化スキルが必要となります」
「使役した精霊は火の上位精霊【人工】、水の上位精霊【人工】、土の上位精霊【人工】、風の上位精霊【人工】、光の上位精霊【人工】、豊穣の上位精霊【人工】の六体・・・・・・時の精霊が加わりました。これにより計7体の精霊を使役することが出来るようになりました」
頭の中で言い終わっては次の言葉をといった感じにどんどんいわれる。
突然の世界の声に驚きを隠せない。
今までこんなに世界の声を聞いたこともないし、それにスキルを獲得しても何も言われなかった。
どうしてだ?
なんでこのタイミングに?
急展開過ぎるために情報の処理がなかなか出来ない。
それでも何とか考えようとすると、突然遮られた。
「ウィル!」
それは母の声だった。
すっかり頭から抜けていた。
自分は母と一緒にいて、魔法を習っていた。
その最中に息子が5年前と同じように魔力の濁流、いやこの場合は嵐か?
まあいい、そんな状況になったら母親なんて驚いてこうなる。
だけど、今のこの状況を起こしたのは自分であって、自分でない。
最適化スキルが起こしたんだと思う。
だが確定できはしない。
それでも無意識に怒ったのだからスキルの影響が強いのだと思う。
「ウィル!ウィル!」
身体を揺さぶられてまた思案している中を戻される。
どうしたんだろう?
「どうし・・・・・・」
どうしたの?
ただそれだけを言って話を聞こうとした途端、また世界の声が聞こえる。
なんだか今日は騒がしい。
「情報の整理が完了しました。精霊の知識のインストールを始めます」
インストール?
何かを入れるのか。
ああ、突然すぎて聞き取れたところがそこだけしかないじゃないか。
そう甘い考えをしていられるのは少しの間だけだった。
直ぐに頭に記憶の波が僕を襲ってきたからだ。
その記憶の波は、とても苛立たしく、とても悲しく、とても喜ばしく、それでいて哀しかった。
僕は抵抗など出来ずその波に呑まれた。
==(side クレア)==
ウィルが何をしているのか分からない。
だけど、精霊を捕まえているように見える。
魔力が精霊を捕まえる。
そんなことをすれば精霊は怒ってしまうと思った。
それなのに精霊は、喜んで居た。
おかしいこの現状にただただ理解することが出来ずに事は着々と進んでいく。
次に起こった出来事に私は驚愕した。
ウィルが精霊を取り込み始めたからだ。
意思を持たぬ微精霊を取り込んだだけでその魔力量の多さに身体は崩壊するのに、今ウィルがやっていることは意思を持っている精霊さえも取り込んでいる。
絶対に身体の崩壊は逃れられない。
そう思って私は絶望した。
何故ウィルはこんな危険な事をするんだろう?
ウィルにはもっと安全に生きて欲しいのに。
私たちの様に迫害されて欲しくないのに、なのになんで、なんでウィルは自分から進んで行ってしまうの?
まだ5歳児なのに・・・・
地面に座り込みながらクレアは目の前の現状をただ見ることしかできなかった。
自分にはもうどうにもすることができない。
それが分かっているからこそ、行動を起こしたいと思ってる。
それが思ってるだけで終わっているからクレアは何も出来なかった。
その転機は直ぐにやってきた。
5年前と同じ、ウィルが気絶した状態になったことでーーーーー「精霊を『最適化』」
俺は何を言っているんだ?
なんで精霊を最適化する必要があるんだ?
わからない、わからない。
ああ、身体から魔力がまた減っていく。
成長して魔力が増えたはずなのにどんどん減っていく。
身体から魔力が抜けて空気中に漂い始めてる。
これじゃあ、また、気絶しちゃう。
その考えは否定される。
その空気中に漂っている魔力が手のように、絡め取る網のように目で見ることが叶わない精霊を捕まえ始めたからだ。
俺は何もしていない。
それなのに魔力が身体が勝手に行動を始めてる。
俺には制御が出来ない。
意識を失うことなく精霊が魔力に捕まることしか感じられない。
精霊が苦しんでるのか喜んで居るのか分からない。
それでも魔力は精霊を捕まえる。
精霊を全部捕まえた頃にだろうか、その魔力が身体へと戻ってきた。
その瞬間、世界の声が聞こえてくる。
「スキル<最適化>の条件の達成により、スキル<最適化>はスキル<最適者>に進化しました」
「精霊との同一化を確認。これにより、スキル<精霊同一化>を獲得」
「精霊との同一化が強固、そして精霊が上位精霊【人工】のため精霊魔法を使用可能となりました」
「精霊魔法を使用できる属性は、火、水、土、風、光、植物の六つです」
「精霊同一化、そして最適化により半精霊となりました」
「完全な精霊となるためには上位の最適化スキルが必要となります」
「使役した精霊は火の上位精霊【人工】、水の上位精霊【人工】、土の上位精霊【人工】、風の上位精霊【人工】、光の上位精霊【人工】、豊穣の上位精霊【人工】の六体・・・・・・時の精霊が加わりました。これにより計7体の精霊を使役することが出来るようになりました」
頭の中で言い終わっては次の言葉をといった感じにどんどんいわれる。
突然の世界の声に驚きを隠せない。
今までこんなに世界の声を聞いたこともないし、それにスキルを獲得しても何も言われなかった。
どうしてだ?
なんでこのタイミングに?
急展開過ぎるために情報の処理がなかなか出来ない。
それでも何とか考えようとすると、突然遮られた。
「ウィル!」
それは母の声だった。
すっかり頭から抜けていた。
自分は母と一緒にいて、魔法を習っていた。
その最中に息子が5年前と同じように魔力の濁流、いやこの場合は嵐か?
まあいい、そんな状況になったら母親なんて驚いてこうなる。
だけど、今のこの状況を起こしたのは自分であって、自分でない。
最適化スキルが起こしたんだと思う。
だが確定できはしない。
それでも無意識に怒ったのだからスキルの影響が強いのだと思う。
「ウィル!ウィル!」
身体を揺さぶられてまた思案している中を戻される。
どうしたんだろう?
「どうし・・・・・・」
どうしたの?
ただそれだけを言って話を聞こうとした途端、また世界の声が聞こえる。
なんだか今日は騒がしい。
「情報の整理が完了しました。精霊の知識のインストールを始めます」
インストール?
何かを入れるのか。
ああ、突然すぎて聞き取れたところがそこだけしかないじゃないか。
そう甘い考えをしていられるのは少しの間だけだった。
直ぐに頭に記憶の波が僕を襲ってきたからだ。
その記憶の波は、とても苛立たしく、とても悲しく、とても喜ばしく、それでいて哀しかった。
僕は抵抗など出来ずその波に呑まれた。
==(side クレア)==
ウィルが何をしているのか分からない。
だけど、精霊を捕まえているように見える。
魔力が精霊を捕まえる。
そんなことをすれば精霊は怒ってしまうと思った。
それなのに精霊は、喜んで居た。
おかしいこの現状にただただ理解することが出来ずに事は着々と進んでいく。
次に起こった出来事に私は驚愕した。
ウィルが精霊を取り込み始めたからだ。
意思を持たぬ微精霊を取り込んだだけでその魔力量の多さに身体は崩壊するのに、今ウィルがやっていることは意思を持っている精霊さえも取り込んでいる。
絶対に身体の崩壊は逃れられない。
そう思って私は絶望した。
何故ウィルはこんな危険な事をするんだろう?
ウィルにはもっと安全に生きて欲しいのに。
私たちの様に迫害されて欲しくないのに、なのになんで、なんでウィルは自分から進んで行ってしまうの?
まだ5歳児なのに・・・・
地面に座り込みながらクレアは目の前の現状をただ見ることしかできなかった。
自分にはもうどうにもすることができない。
それが分かっているからこそ、行動を起こしたいと思ってる。
それが思ってるだけで終わっているからクレアは何も出来なかった。
その転機は直ぐにやってきた。
5年前と同じ、ウィルが気絶した状態になったことでーーーーー
長くなった。
テストが終わったからって調子に乗りました。
急展開?
この先もする予定だぜ!
世界の声?
さあ、なんでだろうね~?