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ヒの祭り

邪馬台国の敵国、狗奴国の物語です。


邪馬台国九州説を元にした妄想歴史小説で、時代考証はいい加減です。



隧道からは、鯨面の男の子や顔に朱を塗った女の子が次々にでてくる。

子供達の顔は一様に笑顔で、これからおきることが待ち遠しくて仕方ないようだった。

出てきた子供達は、随道の先にある広場に、幾重にも輪になっている。


最後の一人がでてくると、続いて鏡を持った女性達が出てきた。

女性達は子供達を取り囲むように輪を作る。


続いて、3人の女性がでてくる。

鏡を持っていた女性達と違い、絹の服を身に纏い、真珠の首飾りをつけている。

3人が子供達の輪の中心に進み出ると、周りを囲んだ女性達が歌いだし、

その歌に合わせるように3人も踊り出した。


その踊りが最高潮に達しようとしたとき、周りを囲んだ女性達が、

鏡を使って光を隧道の出口に集めた。そこには一人の女性が立っていた。


女性は絹の服を身に纏い、青石の首飾りをつけていた。

それらは集められた光を反射し、子供達には光の化身のように思えた。


女性が輪の中心にむかって歩きだすと、歌は止まり3人も踊るのをやめた。

女性が中心に立つと、3人は女性を囲むように膝をつき、頭をたれた。

周りの女性達も、鏡を中心の女性に掲げたまま膝をつく。


「子供達よ。あなた達も15歳となり、成人を迎えました。

ヒ(火)の加護をもって生まれたあなた達に、

アマ(海)の巫女より加護をいただきました。

最後に、ヒ(日)の巫女より加護を与えましょう。」


そう言って女性が踊り出した。


誰一人声を発することなく、食い入るようにみつめるなか、神々しく美しい舞が終わる。

中心の四人と周りの女性達が立ち去ると、入れ替わりに一人の男性が中心に立つ。


「アマ一族タゴリ、タギツ、オキツ。ヒミココの妻イセ。

我クコチヒクの名のもとに、汝らを成人とする。

祭りは続くぞ。飲め、歌え、騒げ」


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