表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺は夢で猫を飼っていた  作者: 留果
1/3

契約悪魔

不完全な女と不完全な男

人間とは皆不完全でどこかしら抜けている。私はそんな人間が面白くて仕方ない

 例えば、どんなに可愛い人カッコいい人でも勉強が出来なかったり、いくら勉強が出来ても可愛い、カッコいいとは限らない―

 完璧など、ありえないのだ。

でも、それでも頑張って生きている。

 私はそれが面白い。「可愛くないから。」と言って整形を行ったり、友達がいないからと無理に作ろうとする。

そんな人間が面白くてしょうがない…

 やめろ!俺はお前みたいになりたくない!やめろ…


「やめろっ!…」

「お兄ちゃん大丈夫?まぁたうなされてたよ?」

 夏月が俺の部屋の前で、扉越しに聞いてきた。きっとまたデカい声で起きた俺を心配したんだろう。

「8時か…」壁にかかっている時計を見てつぶやいた。

『にゃあ』

「『にゃあ』じゃねえよ!またお前だろ?ナイト。」

 当たり前だとゆう顔でため息をついた後、

『お前が毎朝毎朝大声を出すからだろ?』

「ったく、誰のせいだと思ってるんだよ…」

 俺は言おうとしたその台詞をツバと一緒に呑み込んだ…


ナイトは猫だ。真っ黒に月の様な黄色の目。本当は【ナイトメア】とゆう悪魔らしいが、猫の姿がこっちの世界で過ごすには良いらしい。そのおかげで俺がナイトを叱ると、俺が夏月に叱られる。

 【ナイトメア】は悪夢を見せる悪魔(夢魔)だ。俺とナイトが契約で結ばれている以上、悪夢を見せ続けられる。ナイトから契約を破らない理由は、大魔王に人間界で修行してくるように言われたらしい。大魔王の判断次第とゆう訳だ。ちなみに、俺から破る事はできない。全く迷惑な話だ。


しかもナイトは姿を変える事が出来るから、人間になったり、猫になったり…まぁ大体は猫の姿だ。しかも、猫の姿の時は皆に見えてるのに人間の姿の時は見えてないらしく、以前転校生として俺の隣に座った時も、俺だけ驚いて、

「おい、風雅大丈夫か?」

と心配されてしまった。

「大体、何で転校生になんかなったんだよ。どうせ俺にしか見えないんだろ?先生にだって見えてないってのに。」

俺はベットで丸くなってるナイトに聞いた。

すると、ナイトは片目だけ開けて、

『…った。』

「聞こえねぇよ。ちゃんと起きて喋れよ。」

『やってみたかった!』

 は?悪魔が転校生になってみたかった?

『そうだ。何だ!お前にはやってみたい事が無いのか!それでなくともお前ら人間の一生は短いんだぞ?』

「やってみたい事、ねぇ…。」

俺はちょっと口にして言ってみた。

『そうだ。やってみたい事の一つや二つ、あるだろう?』

今の所無い。

『無いことは無いだろう。』

だって急に言われても思いつかねぇし。

『ふむ。なる程な。』

ナイトは勝手に納得すると、また丸くなった。

 ったく、俺のベッドで寝るなよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ